谷口正和のブログ　発想の画帖（ハッソウノガチョウ）

2010年6月10日

街にはみ出す自然。

私がいつも渋谷行きのバスに乗るバス停の前には花屋さんがある。

四季折々、花々が目を楽しませてくれている。

本格的な花の季節を迎え、花々が道にはみ出してきた。

もともと道は人間が勝手に作ったもので、本来は自然の領分だ。

日本の森林率は約70％だが、

まだ人間も来ていないころの日本列島は100％だったに違いない。

関東平野は深い森に覆われていただろう。

自然よ、はみ出せ。

近代の都市化によって、人間は自然と切り離され、

本来の野性的感性を失ってしまった。

文明の前に森があり、文明の後に砂漠が残るという。

文明から文化へ、今こそ転換の時である。