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2011年11月14日 100,000年後。
100,000年前と言えは、 現代人の祖先であるホモ・サピエンスがアフリカを出て 世界各地に拡がり始めたころであるという。 国家などというものはどこにもなかった。 100,000年とは、それほど長い時間なのだ。
かんき出版の山下津雅子氏より、 『100,000年後の安全』(かんき出版)という本をお送りいただいた。 近年公開されて話題を呼んだ映画「100,000年後の安全」から 注目すべきシーンと言葉を抽出し、その内容を紹介するとともに、 原子力問題の専門家による我が国の 高レベル放射性物質問題を取り上げている。 映画の内容はフィンランドに建設中の放射能の最終処理施設「オンカロ」の ドキュメンタリーである。 何が「100,000年後」かといえば 放射能が生物にとって無害になるのに10万年かかるという意味である。 「オンカロ」が本当に10万年持つかどうかは誰にも分からない。 「オンカロ」の存在を人類が10万年も記憶しているかどうかも分からない。 放射能とはそれほど恐ろしい存在なのだ。
著者のマイケル・マドセン氏、翻訳に携わった西尾莫氏、澤井正子氏にも。 経済効率と成長を追い求めて、 私たちは開けてはならない蓋を開けてしまったのだ。 |