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2011年11月25日 フェルメールからのラブレター。
生涯故郷を離れず、22年間の間に残した作品はわずか35点ほどで、 そのうちラブレターをテーマにしたものが3点ほどある。 それが一堂に会した展覧会『フェルメールからのラブレター展』が Bunkamuraザ・ミュージアムで開催される(12月23日~3月14日)。 文化村の初代館長、清水嘉弘氏から案内状をいただいた。 フェルメールの絵から感じられるのは圧倒的な静謐感だ。 まさに無音の世界なのである。 まるで透し図のように澄明な構造の中で女性が静にこちらを見ている。 フェルメールの評価が年々高まっていくのも、 あまりにも過剰な音と情報にあふれた情報社会の進行と無縁ではあるまい。 静けさは今や都市では手に入れることができない宝物なのだ。 フェルメールの絵の前にたたずんで、静けさをともにしたい。
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