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2014年7月 9日 心の荷物をおろす場所
先日、日本デザインコンサルタント協会の総会で奈良県吉野にある丹生川上神社下社を訪れました。
そこで飛鳥時代から続く由緒ある神社の宮司・皆見元久さんとお会いし著書をいただきました。
心の荷物を下ろす場所が神社であると説かれ、感謝する場所とお話されていました。
彼は、近代化以降、願掛けに神社を参る自我の強さを嘆かれていました。 確かに本来、神社は八百万の神として感謝の気付きを確認する場であるはずです。
著書の中にあった一節に「神様と囲む食卓」とありました。 「いただきます」、「ご馳走様」は神からおこぼれを頂戴している感謝の言葉です。 常に感謝のこころをもって勤しむことが日本古来の価値観。 神道には、聖書や経典などなく個々の気付きだけがあり、変化をありがたさの中で受け止めて生きることを学びます。
この気付きが、足元にある大切なものとして世界を連鎖させていきます。
今こそ、国益を超えて、相互に感謝し合う気持ちを広げていかなければならないと思います。
それはルールやマナーなどの規律も、人が信用できなくなった証拠とも話されていました。二礼二拍手一礼も単なる形式であり、ただ感謝する気持ちがあれば良いのです。
宮司の服装は白が基調です。それはすべてが融合した先に見える色彩。 それはメディア社会とリンクします。
デザインとマネジメントを牽引してきた協会の総会がその小さな村で行われたことは、感謝の心が再学習できたように思います。 |