2016年11月22日
日本企業 CEOの覚悟
日清HDのCEO安藤宏基氏が3冊目の書籍『日本企業 CEOの覚悟』(中央公論新社 税別1500円)を上梓された。
2代目として、経営にただ新しいものを入れるのではなく、何を引き継ぎ何を成長させるのかという認識のプレゼンテーションノートである。
オーナー経営の中で創業一族が大きなリーディングを持っているところは、速度が特徴であり合理性を超えた時代への直感力がある。
個別の利益を語る経営から、課題解決と社会評価を軸足にする経営へ。日清食品はカップヌードルを世界食品にするというにらみにおいて、カジュアルなインスタント食品を文化とリンクさせインフラフードとして成熟させた。
世界的にひとつの領域を担おうという課題を引き受け、カップヌードルミュージアムというソーシャルプレゼンテーションを観光をベースとしても組み立てている。
2020年に向けて1兆円のグローバルカンパニーとして価値創造を引き受けた覚悟が綴られた本書に、社会経営のヒントが多く眠っている。