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谷口正和 プロフィール

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2016年12月20日

きもの文化と日本

 

伊藤元重さんは東京大学名誉教授、学習院でも教授を務め日本の経済学を引っ張ってきたオピニオン、「やまと」代表取締役会長 矢嶋孝敏さんはアパレルも含め呉服業界を牽引されてきたオピニオン。
『きもの文化と日本』(日本経済新聞出版社 税別870円)では、この二人が日本の生活文化への回帰が今高い生活性を帯びているということについて語り合っている。
日本人が独自性と個性を問いかけて足元に目線を置いたとき、着物は織りや染めを超えて四季とともに培ってきた日本の独自文化を象徴するひとつの領域として、ウェアラブルという点における世界への広がりを持っている。
民族衣装に込められた文化としての高い伝承性と、個性を求める今日性。これらが重なりあい顕在化している。
昔の着物を復活させるわけではなく、独自性への回帰を考えたときに自ずと顔を出す存在感。その重要性を、生活の中の着物という切り口で編集している。
さらに言うなら、成長から成熟へという流れがそこにはあり、小さくてもいいので自然と共生する生活文化村の中に複合している。漠然とした伝統回帰ではなく、地産地消、手作りするご近所の里山、より自立項目の高い流れを生活の中に持っている。この本は着物文化マーケティングの新しい姿を果敢にリポートしている。

伊藤元重さんは東京大学名誉教授、学習院でも教授を務め日本の経済学を引っ張ってきたオピニオン、「やまと」代表取締役会長 矢嶋孝敏さんはアパレルも含め呉服業界を牽引されてきたオピニオン。

『きもの文化と日本』(日本経済新聞出版社 税別870円)では、この二人が日本の生活文化への回帰が今高い生活性を帯びているということについて語り合っている。

 

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日本人が独自性と個性を問いかけて足元に目線を置いたとき、着物は織りや染めを超えて四季とともに培ってきた日本の独自文化を象徴するひとつの領域として、ウェアラブルという点における世界への広がりを持っている。

民族衣装に込められた文化としての高い伝承性と、個性を求める今日性。これらが重なりあい顕在化している。

昔の着物を復活させるわけではなく、独自性への回帰を考えたときに自ずと顔を出す存在感。その重要性を、生活の中の着物という切り口で編集している。

さらに言うなら、成長から成熟へという流れがそこにはあり、小さくてもいいので自然と共生する生活文化村の中に複合している。漠然とした伝統回帰ではなく、地産地消、手作りするご近所の里山、より自立項目の高い流れを生活の中に持っている。この本は着物文化マーケティングの新しい姿を果敢にリポートしている。

 

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