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2017年10月25日 あめふらし『あめふらし』は、グリム童話191番の逸話。 聡明で残酷な王女に結婚を申し込む若者が動物の力を借りて、課題を乗り越えていくというストーリー。主人公が目的を実現させるために、果敢に挑んでいく姿から、何事にも分け隔てなく力を借りて挑戦しなければならないというメッセージが感じられた。
また、その残虐さも素晴らしい絵によって抽象化され、ブラティスラヴァ世界絵本原画展でグランプリを受賞した作品となっている。
この絵本は、日本絵本賞大賞を受賞した出久根育さんの絵本を再編集し、再発行したもの。日本語訳は若松宣子さんが翻訳されている。
この絵本からは、どうしたら自由に暮らせるかという課題に対して、挑戦する勇気が試されている気がしてならない。子供だけの絵本としてではなく、日々、社会で難題に立ち向かう大人たちにも読んでもらいたい絵本として、ここにご紹介する。
出版社:偕成社 価 格:1800円+税 |