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2017年11月 7日 世代の痛み
上野千鶴子さんから、新刊が届きました。
『世代の痛み』というタイトルで、団塊世代の上野千鶴子さんと団塊ジュニアを代表して、 作家・活動家の雨宮処凛さんとで交わされた往復書簡によってまとめられています。
自己責任社会、それは「頑張れば報われる」という競争社会、しかし、裏を返せば、「報われなかったのは、お前が頑張らなかったからだ」という社会でもある。 すなわち、自己肯定感が重要。ところが、団塊ジュニアは自己否定を強要される教育制度のために肯定的に自己を受け止められない人が多いという矛盾について、思慮深い指摘がちりばめられています。
団塊世代も、もはや70オーバーとなり、急速に勢いを失い、思考を停止した団塊の世代は、団塊ジュニアたちに介護をしてもらうという夢物語を描いています。
それぞれの世代で生じている様々な歪みを内包した現代社会について全世代が弱者となった今の時代に、いかにして自立していくのかについて述べられています。
最後は、「40代になった団塊ジュニアたちへ、責任を感じている団塊世代から」と上野千鶴子さんからのメッセージで締めくくられています。
ここに紹介します。
出版社:中公新書ラクレ 価 格:820円+税 |