第3回目となったCAN編集室による分析会議“CANALYZE”より
整理されたメインキーワードは、「変化治癒力」です。
ちなみに、この会議では、健康設計や高齢社会、
およびその周辺に関する記事や情報を多角的に分析し、
その潮流を1つのキーワードにまとめ上げ、
拡散していくことを目的としています。
変化治癒力とは、
生きていく上で、様々な変化が身の回りに起こるが、それらを恐れずに、
すべてを受け入れて対応していく力のこと。
変化を楽しむことこそが、好奇心です。
柔軟に対応できる力を持つことで、知識が身に付き、学ぶこともでき、
自分自身も変化し、成長していきます。
変化を恐れる人は、好奇心が薄れ、固定概念と常識に縛られ、
変化治癒力が鍛えられず、生命力が低下する結果を招いてしまいます。
今回分析にかけたメディアをいくつか紹介します。
帯津良一著の『今日から始める養生訓』からは、
「ときめき力」を抽出。
小さなことでも「ときめき」を感じることの効果や、
時には体に悪いことをしながら、
自然治癒力を鍛える方法などが挙がりました。
最高齢で世界一周旅行を行い、ギネスに認定された
昇地三郎著の『106歳を越えて、私がいま伝えたいこと』では、
老いを感じてしまうことで、変化を恐れてしまうことや、
その意識を持ってしまう理由などから
「老感老人」というキーワードが。
106歳生涯現役の昇地氏だからこそ語れるお言葉です。
そして、瀬戸内寂聴氏とドナルド・キーン氏の対談が一冊になった
『日本を信じる』では、“変化”について、
仏教的観点での興味深い説明がありました。
その言葉とは「無常」。
無常は人の死ではなく、「同じ状態が続かないこと」を意味します。
常に変化することで、人は学び、成長し、今の日本があるといいます。
これらのキーワードが土台となって「変化治癒力」ができました。
メインキーワードを導き出すに至った背景や事例などは、
追ってご報告します。