初の東京開催となった「健康ビジネスサミット うおぬま会議2012」の
2日目(11月15日)は、「健康サービスとアンチエイジング」と
題されたセッションが行われました。
新潟県阿賀野市の村杉温泉にある「風雅の宿 長生館」で行われている
アンチエイジングツアーや、アンチエイジングを追求したダンススポーツ、
そしてカラオケなどの事例が報告されました。
ダンスでは会場の出席者もその場で実際に踊る演出もあり、
大いに盛り上がりました。
日本ダンススポーツ連盟の山田淳専務理事は、その魅力として、
① 身体感情表現、
② 男女のリード&フォロー(コミュニケーション)、
③ 老若男女、初心者、上級者までレベルに応じた楽しみ方が可能、
④ 国境を越えて交流できる文化、などをあげるとともに、
愛好者の年齢層が50代以上に集中していること、
特に60歳から64歳までが最多となることなどを指摘。
また、姿勢をよくする、血圧をさげる、便秘・腰痛予防、睡眠の質向上、
うつの軽減など多岐にわたる運動療法効果もあると指摘しました。
アンチエイジング効果については、適度な負荷による全身運動であることから、
骨への刺激、心肺機能向上、柔軟性の保持、脳トレ、バランス感覚、表現力、
対異性意識など様々なメリットが得られると説明しました。
長生館の荒木善紀専務は、「自然・食・温泉の遊学」として
2010年から実施しているヘルスツーリズムについて報告しました。
順天堂大学の白澤卓二先生、登山家の三浦豪太氏らの
協力のもと行われているもので、
国内有数のラジウム温泉療法を軸に、野菜たっぷり朝食、薬膳、
自分で獲った魚料理などの食の面、化石探しや、
胸まで水につかりながらの渓流(滝)上りなど
「素足で地域を知る」試みなどもプログラム化されています。
三浦氏は「人には、食や運動に加えて、生きがいやときめきが重要」として、
その要素を企画に盛り込んだとのことです。
荒木氏は加えて「村杉のラジウム温泉をブランド化したい。
宿泊数も以前ほどではなく、生活者の価値観も大きく変わっている。
そこで健康をテーマにしたツアー開発に至った。
企業連携も強めながらより発展させたい」と、地域振興の観点についても強調しました。
新潟第一興商の佐藤秀哉取締役は、
「全国に2万、新潟に200拠点の介護施設等で導入されている
カラオケのDKエルダーシステムは、
エビデンスベースドヘルスケアである」として、
その医学的裏づけを示しながら、歌を唄うことの
アンチエイジング効果について述べました。