2013年1月22日 13:37
桃山学院大学(大阪府・和泉市)に通う
99歳の社会人聴講生・村上信勝さんが多くの人の注目を集めています。
村上信勝さん(99)
産経新聞(2013年1月8日)の【まちかど人間録】に
「今年100歳になる“大学生”村上信勝さん」のことが掲載されると、
その記事はフェイスブックやツイッターを通じて、
あっという間に広がっていきました。
桃山学院大学(和泉市)
記事によると、村上さんは、
国際政治史や国際法の講義を受講するのに、
週2回片道2時間近くをかけて通学。
最前列の真ん中にすわって背筋をピンと伸ばし、
90分間の講義に集中、板書を一文字も漏らさないよう書き写すそうです。
ノートは、授業用と清書用の2種類を持ち、
「分からない言葉は、家で清書しながら調べる」という熱心さ。
少年の頃から抱き続けていた「勉強したい」という思いは、
なかなか叶うことがなかった村上さん。
尋常小学校を卒業後は働きに出て、太平洋戦争ではビルマ戦線で戦い、
帰国してからは紳士服の縫製工場に勤務。
退職後も技術指導などを行って85歳でリタイアし、
念願の聴講生になったのは93歳の時でした。
これまでに、日本史、世界史、国際法を学んできたのは、
自らが体験したあの戦争が起こった背景を明らかにしたいという思いから。
戦後の混乱期の様子を鮮明に覚えている村上さんにとって、
「戦争みたいなもんは、絶対にアカンと思うな」とも。
今年の12月で100歳を迎えますが、その好奇心は、
衰えるどころかますます旺盛になっていくようです。
「学び始めるのに年齢は関係ない」という点を、
あらためて強く心に感じました。