ヘルシーデザインクラブ(HDC)では、
健康や高齢社会の分野等に関するメディア情報を多角的に分析し、
その潮流を1つのキーワードにまとめ上げ、定期的に提示しています。
第16回目となったメディア分析会議“CANALYZE”より
抽出されたメインキーワードは、「情熱の続き方」です。
長寿社会を生き抜く中で、私達に最も重要なことは
何かを「続けていく」ことであり、
絶対に続けていこうとする情熱とゆるぎない覚悟が大切です。
「情熱の続き方」はこうした着眼から導き出されました。
自分の心の中に、情熱の火をいかにしてともし続けるか。
そこには互いに力になり合う仲間の存在が欠かせません。
同じようなテーマ領域に関心を持つ仲間がいてこそ、
日々の行動を大きく変えるエンジンへとなるのです。
自身の個性を磨き、志を同じくする仲間との交歓があれば、
発想も豊かになり、新たな魅力を発するようになるのです。
やる限りは熱い情熱を持ってやり切りましょう。
何かをやり切ろうと覚悟を決めた時、
生涯はより輝いて見えるはずです。
今回の分析対象となったメディアの中から、
いくつかの事例をご紹介します。
10月に亡くなったやなせたかしさんの著書
「希望のありか 何のために生まれてきたの?」(PHP研究所)
には、最後の最後まで描き続けようというやなせさんの
揺るぎない決意が見てとれます。
「『なんのために生まれて なにをして生きるのか』
長い間、僕はずいぶん悩んできたけど、
やはり子どもたちのためにお話を書いたり、
絵本を描いたりするのが自分の天職だなあと
思うようになりました。だから引退もしないんです。
自分だけがのんびり寝ているわけにはいかないと思うから。
やっぱり、死ぬまで描き続けていくことになるんでしょうね。」
「美婆伝 90歳を超えても美しく働き続ける11人の物語」(講談社)には、
90歳を超えてなお、現役のポーラレディとして働く
11人の『美婆』の生き様が紹介されています。
そこには、働き続けてこられたことへの感謝の気持ちが
熱く綴られています。
「50年間積み重ねの努力で続けてきた。
92歳で仕事をやらせてもらえるってことに非常に感謝。
何にもすることがなかったら、頭も衰えてきますし、
他人に迷惑をかけてしまいますし。」(岩田信江さん 92歳)
「ぎんさんの娘4姉妹 気づいたら100だがね」(小学館)は、
蟹江ぎんさん(享年108歳)の4姉妹の会話を分析し、
健康ご長寿を実現するヒントを導き出しています。
「姉妹の会話は3分間で102回の発言、相槌、笑いが飛び交っている。
2秒に1回、話し手が交代。一般的な高齢者より1.5倍早い。」
「姉妹なので共有体験が多いことも会話を弾ませている要因。
”昔はこうだった”と誰かが言うと、3人がそれに関することを言い出して、
4人の心が動く。そうだった、そうだったと思い出して行く中で、
脳は鍛えられていく。姉妹ではなくても、共通の話に花を咲かせる事が、
長寿にはプラスに働く。」
これらの事例を読み解く中から、
思いを共有できる仲間の存在を意識しながらも、
何か1つのことを続けていくことの大切さに着目し、
「情熱の続き方」というキーワードが生まれました。
ヘルシーデザインクラブ(HDC)では、
健康や高齢社会の分野等に関するメディア情報を多角的に分析し、
その潮流を1つのキーワードにまとめ上げ、定期的に提示しています。
第15回目となったメディア分析会議“CANALYZE”より
抽出されたメインキーワードは、「ひとり舞台」です。
生涯現役が当たり前になる時代がやってきました。
人生において、どんなことがあっても課題を引き受けられる人こそ
かけがえの無い存在となることができます。
これが、ひとり舞台というもの。
代え難き自己の創造のためにマイウェイを作り、
困難な課題をやり遂げることで、体験学習が己の中に沈殿していきます。
学びは単発的に切れるものではなく、繋がっていくものです。
体験学習と読書から得た知識を社会に対して発信していくことで、
あなたは社会化された存在になります。
価値が凝縮・圧縮され、感じ取ったものを沈殿する時間と
それらを濾過する時間こそ、クリエイティブエイジングのコアであり、
様々な深みを内包する存在になるということです。
長寿が前提となる社会の中で、
自らが価値の権化となって世界顧客を観客とする。
社会の為に、あなたひとりが何を成すべきかという
気概が問われています。
今回の分析対象となったメディアの中から、
いくつかの事例をご紹介します。
クウネル 11月号(マガジンハウス)では,
九州の肥薩線の人吉駅で、駅弁の立ち売りを続けて40年の
菖蒲豊實さんが取り上げられていました。
「べんと〜」と名調子で毎日立ち売りを続ける菖蒲さんから
直接弁当を買いたいという乗客があとを絶ちません。
世界中の人が握手を求めてくるとのことです。
朝日新聞(10月29日)には、作詞家の岩谷時子さんの訃報が掲載されていました。
「愛の讃歌」を訳したことで作詞家としてのスタートを切った岩谷さんは
みずみずしい感性と斬新な言葉で3000曲を紡ぎました。
まさに時代の歌人であり、音楽に貢献し続けた姿です。
富山新聞(10月10日)には、JR富山駅前の老舗バー「白馬館」の店主が
80歳にして新店をオープンしたことが取り上げられていました。
傘寿を迎えた名バーテンダーの内田さんは
自らが現役で仕事に励む姿を見せて、活力を与えたいと
8席分のカウンターだけの店を構え、人生の集大成の挑戦に臨みます。
これらの事例のように
年を重ねながら経験を蓄えてさらに発信することで
自分の道を突き進む姿に感銘を受け、
「ひとり舞台」というキーワードが生まれました。
ヘルシーデザインクラブ(HDC)では、
健康や高齢社会の分野等に関するメディア情報を多角的に分析し、
その潮流を1つのキーワードにまとめ上げ、定期的に提示しています。
第14回目となったメディア分析会議“CANALYZE”より
抽出されたメインキーワードは、「私の2020」です。
2020年の東京オリンピック開催が決まったことで、
人々は大きなシナリオを手にしました。
1人1人が7年後の自分を思い描き、心を新たにしています。
世界とつながるであろう瞬間を直観しながら、
人生に新たな活性軸を得たのです。
過去を忘れて未来に向かって生きるという流れに、
ますます拍車がかかっていくことでしょう。
生き生きとした自分であろうと願う時、
人々は新たな学びの場を求め、スポーツに励み、
意欲的な日々を組み立てようとするのです。
生涯現役で、果敢に生きようとする人が
「私の2020」という新たな目標を得たことで、
社会のエネルギーとして生きる自分をイメージし、
未来に向かって歩み始めます。
今回の分析対象となったメディアの中から、
いくつかの事例をご紹介します。
『99歳、現在進行形ね。』(小学館)は,
前向きに歩き続けるカメラマン・笹本恒子さん(99)の著書。
カメラマンとしての仕事がなくなった時期も洋裁の技術と知識が
自分を救ってくれという笹本さん。
「自分で自分を養うと強く思って生きてきたことが、私の生きる力
になった」と語っています。
朝日新聞(9月19日)は、「よりよく年齢を重ねるということ」というテーマで
3名の医師の言葉を紹介。
塩谷信幸先生(北里大名誉教授)は、
「年齢を重ねるにつれて、過去と折り合いがつけられるようになった。
自分を認めることは、よりよく年齢を重ねるための一歩。」と述べています。
「いきいき」10月号には、衣装デザイナーのワダエミさんが
取り上げられていました。
黒澤明監督の映画「乱」などで知られるワダエミさんですが、
「自分の思ったことをやり続けることは大切。
長く継続して培ったものこそが、大きな力になると思っている。」と話し、
「古いことはどんどん忘れてしまわないと、新しいことができないんです」とも。
過去を振り返らず、常に明るい未来を見据える人々の姿が、
東京オリンピック2020が決まったことで、
より浮き彫りになってきました。
「私の2020」はこれらの背景から生まれたキーワードです。
ヘルシーデザインクラブ(HDC)では、
健康や高齢社会の分野等に関するメディア情報を多角的に分析し、
その潮流を1つのキーワードにまとめ上げ、定期的に提示しています。
第13回目となったメディア分析会議“CANALYZE”より
抽出されたメインキーワードは、「狂信の種火」です。
生涯現役を貫いて素晴らしい人生を送る人たちは、
自らの心の中に種火を燃やし続けています。
高い好奇心・尽きない興味を燃料として
いつ発表の機会に恵まれても良いように研究をし続ける姿には、
情熱のある人生が見えてきます。
我が人生をどう生きるかを自身に問い続け、
他者貢献ができる機会に巡りあえば
それは100歳人生の現役論のエネルギーとなります。
心の種火を添加剤として、再び強く燃えることができるよう
情熱的に準備をしていきましょう。
今回の分析対象となったメディアの中から、
いくつかの事例をご紹介します。
『いつも元気、いまも現役 老いてこそ輝く人生』(厚生科学研究所)では、
106歳の声楽家 嘉納愛子さんが取り上げられています。
自らのことを「したいしたい婆さん」と称し、
なんでもしたい、なんでも知りたいという好奇心旺盛な性格が
元気の源であると語っています。
『PHPアーカイブス』2013年10月号(PHP研究所)には、
藤本義一さんと西川きよしさんの対談が掲載されています。
いつ、どんなチャンスが来るかは分かりません。
心の種火は絶えず燃やし続けることで
新たな展望を開けるチャンスとなります。
『いきいき』2013年9月号(いきいき株式会社)では、
人間国宝で染織家の志村ふくみさんが、
まだ燃え続けている心が
老いの恐ろしさをカバーしてくれている、と語っています。
産経新聞7月29日の記事では
現代美術家の横尾忠則さんが取り上げられていました。
創作意欲は生きる願望であり、無くなれば命も終わるとのこと。
これからの人生は未知の領域に入ってくるので、
時間を有効に使いながら、いかにして楽しむかがテーマだそうです。
上記のように、年齢にをハンディキャップだと思わずに、
常に果敢に挑戦する姿こそ
生涯現役に繋がっていくと考えて
「狂信の種火」というキーワードが生まれました。
ヘルシーデザインクラブ(HDC)では、
健康や高齢社会の分野等に関するメディア情報を多角的に分析し、
その潮流を1つのキーワードにまとめ上げ、定期的に提示しています。
第12回目となったメディア分析会議“CANALYZE”より
抽出されたメインキーワードは、「自己を生きる哲学」です。
心身一体として自らを生きる―
こうした思想・考え方が次第に深まりつつあります。
長く生きるということは、苦楽をのみこみながら、
生きるも死ぬも自分自身のことだという認識を
きっぱりと持つことなのではないでしょうか。
奉仕と貢献の精神を持ちながら、
自分の置かれた場所で、設定した目標に
果敢に挑んでいく姿。
正に、「たじろがず、恐れず」の生き方です。
今回の分析会議の中では、
このような生き方を体現されている例が相次ぎ、
キーワードである「自己を生きる哲学」が
抽出されました。
今回の分析対象となったメディアの中から、
いくつかの事例をご紹介します。
『いきいき』2013年7月25日号では、
35歳で膠原病を発症しながらも、
39歳で始めた水泳で、パラリンピック3連覇の
偉業を成し遂げた古結芳子さんを紹介。
「病気は悲運ではなく、生き方を見直すチャンス」
という古結さんの考え方を伝えています。
『100歳、ずっと必要とされる人』(日経BP)は、
100歳でなおも現役のサラリーマンを続ける
福井福太郎さんの生き方を記したもの。
職場で「ずっといて欲しい」と言われ続ける
福井さんの人生哲学が手にとるようにわかります。
『アエラ』2013年7月29日号では、
「アンパンマン」の作者やなせたかしさん(94歳)を
取り上げています。
がんや心筋梗塞を患い、引退して生前葬まで
考えていた矢先に、震災が発生。
「引退なんて言っていられない。命ある限り
全力を尽くしてやろう」と再び立ち上がる姿を
紹介しています。
上記のように、きっぱりとした哲学を持って
生き続けておられる様々事例から、
「自己を生きる哲学」というキーワードが導き出されました。
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