2012.10.15更新
絵本好きは雑貨好き?
今、とても気になる
ターシャ・テューダー(2)
前回に引き続き、ターシャ・テューダーの絵本や
ターシャその人についてご紹介します。
『Around the Year』
ターシャ・テューダー/作
Simon & Schuster Books for Young Readers/刊
1月から12月まで、農村を舞台に
それぞれの月のイベントや
季節ごとの人々の心の機微を
やさしい絵と文章でつづっています。
1日1日を大切に生きていくと
素敵なこと、美しいことが
たくさん起こると教えてくれる絵本です。
『輝きの季節
ターシャ・テューダーと子どもたちの一年』
ターシャ・テューダー/絵・文
食野雅子/訳 メディアファクトリー/刊
孫娘に昔のお話をせがまれた
ターシャおばあちゃまが語る
季節の楽しみ方、毎日の生活の素晴らしさ。
前述の 『Around the Year』同様、
1月から12月まで、月ごとに
やさしい絵と文章で物語は進んでいきます。
ご紹介した2冊は、いずれも
季節のうつりかわりを楽しみながら暮らす、
ターシャのありのままの生活を絵本にしたものです。
自然の恵みに感謝し、
家族や隣人たちとの絆を大切にする
あたりまえの暮らし。素朴な日常。
それがこんなにも豊かで美しく感じらるなんて!
それはターシャがまぎれもなく
自然の中での豊かな暮らしを実践していたからに
ほかなりません。
ターシャ・テューダーは1915年、
マサチューセッツ州ボストンで生まれました。
父親はヨットや飛行機の設計技師であり実業家として
名を馳せ、母親は肖像画家として活躍。
両親ともにボストンの名家出身で、
そうそうたる文化人と交流をもつ
裕福な家庭で育ちました。
でも、都会的で華やかな社交界が好きになれず
ターシャは社交界デビューを断り
パーティから逃げ出してばかりいました。
彼女にとっては農場のほうがはるかに魅力的で
いつも牛を欲しがっていました。
ターシャが9歳のときに両親が離婚。
それにより、コネチカット州レディングで
念願の農場生活を始めることになります。
13歳の誕生日にはかねてより欲しがっていた牛も
買ってもらえたそうです!
15歳で学校を辞めたターシャは、
自然の流れに導かれるように
絵画と農業の道を選びました。
以来、2008年に92歳で亡くなるまで、
ずっとニューイングランド地方の大自然のふところに
抱かれて暮らしたターシャ・テューダー。
農業で培った経験は自給自足の精神を鍛え、
その後のスローライフに大きな影響を与えました。
1938年に最初の絵本『パンプキン・ムーンシャイン』
の出版を皮切りに、自作の本は40点を数えます。
また1945年には77の詩に挿絵の入った
『マザー・グース』という絵本で、
コールデコット賞の次点作(オナー賞)に選ばれ、
1957年には前回ご紹介した『1 is One』で
再びコールデコット・オナー賞を受賞しました。
糸紡ぎ、機織り、裁縫、料理、そしてガーデニング。
彼女の地に足のついた美しい生活に
魅了された人は世界中にたくさんいるのです。
私も、遅まきながら、そんなひとりです。
『ターシャ・テューダーの手帳 2013』
The Tasha Tudor Notebook
メディアファクトリー/刊
◆見開き1週間ごとにターシャの言葉”が入っています。
◆月ごとに”ターシャの写真とイラスト”が入っています。
◆スケジュール帳だけでなく、”ひとこと日記帳”としても最適です。
帯に書かれた上記の3ポイントで迷わず購入!
この手帳を持つだけで、
すこしターシャの世界に近づけるような
そんな期待感があります。
オシャレのセンスも抜群。
きっと自分で織ったり染めたりした生地なんでしょうね。
月ごとに入る”ターシャの写真とイラスト”のページのひとつ。
(写真/リチャード・W・ブラウン)
こちらも月ごとに入る”ターシャの写真とイラスト”のページ。
孫娘たちに物語を読んであげているところでしょうか。
みんな素敵なワンピースを着てるところから
家族集まってのパーティーかしら?!
ターシャのレースの付け襟とブローチの装いに
ためいきが出ちゃいます・・・。
(写真/リチャード・W・ブラウン)
余談ですが・・・
ターシャに触発(?)されたのか、
アメリカン・ヴィンテージなにおいのする
布のシールにも思わず手が伸びてしまいました!
アメリカン・ヴィンテージ柄の布シール。
2タイプあります。
こんな感じで売られてました。
(板橋美術館のミュージアム・ショップ)
布シールの裏面はこうなってます。
紙をはがしてすぐに貼れます。
白い封筒が、こんなにもあたたかみのある
楽しい感じに!
家にある古いハギレも
布シールとして使えそうだと気づき、ワクワク!
ほんのちょっと手を加えるだけで
まだまだ素敵がいっぱいあることを
それも身のまわりにあることを教えてくれた
ターシャに感謝です。(ミヤタ)