eof; } ?> eof; } ?> プロからプロへ、レッスンリレー 第3回 平野義裕【後編】:GALAPA

GALAPA

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2013年8月12日 00:00

『プロからプロへ、レッスンリレー』とは?

優れたコーチのもとを訪れ、教えを乞い、そして次のコーチを紹介していただきながら数珠繋ぎに続けていく企画。テーマは“メンタル”と“日頃の行い”です。

 

今回、取材班(1人だけど……)がたずねている平野義裕先生は、4歳児から70代までまさに全世代のゴルファーを指導されています。

「最初はどのクラブで打ってもおなじだったものが、やがて距離を打ち分けられるようになり、そしてまたどのクラブで打っても変わらなくなっていく――それでもゴルフは人生になにかを残す」 

と、話す平野先生。その真意に迫ります。 

 

また先生が力を入れている、ジュニア育成の現場にも潜入しました! 

 

 

 

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平野義裕 Yoshihiro Hirano

1969年6月20日/神奈川県生まれ。

20歳のとき、ジャンボ尾崎の研修生として本格的にゴルフを始める。その後、パームスプリングスへのゴルフ留学を経て、指導者の道に進む。

伊勢丹ゴルフスクールで9年務めたあと独立し、現在受け持っている【池袋ナイススポーツ】のスクールは7年目となる。また、【クールクラブス南青山店】では個人レッスンを実施。クラブフィッテングにも通ずる。

 

 

●ジュニア育成について

――午後ラウンドのアドバイスをいただくまえに、お訊きしたいことがあります。ジュニアのスクールについてですが、なにも知らない子どもに、どのようにしてイチからゴルフを教えるのですか? 

ぼくは成人のほかに、幼児、学童、中高生のクラスを受け持っていますが、4歳児からの幼児クラスでは“ゴルフに似た運動”から始めます。ぼくが独自に作っている大きなティーがあるのですが、それにテニスボールを乗せて、ジュニアのテニスラケットで打つ……というようなものです。これによって「アドレス、トップ、フィニッシュ」が身についたころ、はじめてゴルフのクラブに移行します。また、幼児クラスは球を打つ時間は最後の20~30分くらいで、ボールを投げたり走ったりする楽しい練習が中心になります。

幼児を卒業した学童クラスでは、規律のある練習に変わっていきます。このころになると、子どもたちの動きもはげしくなりますし、やんちゃな子が多くなります。安全のためにも、エチケットマナーなどを教えていきます。

 

――彼らのご両親もゴルフをしますか? 

約半数の方がゴルフをします。あとの半数の方は、習い事の1つとして選択するようです。

 

――競技として取り組む子と、習い事として親しむ子が混在すると思うのですが、将来上手になる子はわかりますか? 

わりと早い時期にわかります(笑)。違いは集中力です。フォームや動きが良くても、集中力がない子はなかなか伸びません。ただ、ぼくは集中力というものは、きっかけさえあれば生まれるものだと思っています。ぐっとゴルフにのめりこむ、そのきっかけを作ってあげたいですね。

ぼくは本格的にジュニアの育成をはじめて7年目になりますが、いま成果がではじめているところです。遠征にも一緒に行くなど、力を入れていますよ。

最近のトピックとしては、小学5年生の女の子が、全国小学生ゴルフ関東大会決勝で個人2位通過、丸山茂樹ファンデーションジュニアゴルフ関東大会で1位通過。高校生の男の子が、全国高校ゴルフ選手権関東大会団体決勝に出場、関東ジュニア全国大会出場という成績をあげました。

 

――女の子と男の子ではどちらがゴルフを習いにきますか? 

ちょうど半々ですね。こちらの教え方はおなじで、変えることはありません。子どもは見抜くというか、男の子から「女の子をヒイキしてる!」といわれたことがあって……もうおなじにしました(笑)。

 

 

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準備体操から始まる平野先生のスクール。うわさの小学五年生は左。右の子も、とても上手です。

 

 

100切り当日・午後

――では、【前編】に引き続き、ラウンドについてのアドバイスをお願いします。午前中のスコアがぼろぼろの場合、どのように気持ちを切り替えたらよいですか? 

18ホールずっと「100切るぞ!」と思ってプレーし続けていたら、気持ちを切り替えるポイントがありませんよね。集中力ももちません。

ぼくがおすすめするのは、18ホールを3ホールごとにわけて考える方法です。「3ホール終わった。次、また3ホールがんばろう」というふうに、意識的に切り替えてはどうでしょうか。それなら集中力も3ホールもてばよいとなります。

 

――午後も体力を保つ方法を教えてください。 

ぼくは明治乳業さんの「VAAM」と契約してもらっていますが、やはりいいんですよね! スタート前も飲みますが、後半も必ず飲みます。一般的にアミノ酸はスポーツに良いといわれていることと、僕自身飲んだときにスコアが良かったりして、お守りのようになっています。

 

 

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これが平野先生のVAAMだ! 小さな体で1日に100キロ飛ぶスズメバチを研究して作られた。提供/明治乳業さま

 

――100切れる人、切れない人の違いはどこにあるのでしょうか? 

大たたきしたか、しなかったか――ではないでしょうか。1つのホールで2ケタたたいていたら、厳しいですよね。100を切れるレベルの人が大たたきした場合、そのホールのどこかに“分岐点”があるはずです。「あの1打から上手くいかなくなった」という分岐点ですね。……良いスコアで上がれる自分もいたはずなので。

あとは、残った距離を自分で計算して打っている人と、なんとなく“打たされている”人とでは違いがでます。コンスタントに100を切れる人は、計算のできる人です。

 

 

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大人よりずっと伸びやかなフォームの子どもたち。小学生でも70台でプレーする子がいるそう。じぇじぇ。

 

 

●ラウンド終了後、または後日

――プレー後、絶対やるべき体へのメンテナンスは? 

プレー中は一方方向ばかりに強く腕を振っていたので、プレー後は逆方向に振るということをしておくと良いと思います。右利きの人だったら、左でスイングしましょう。ゴルフ場にいるあいだにやってくださいね。

 

――今日のゴルフを振り返ってやっておくことはありますか? 

おなじパーでも、バーティーを逃してのパーと、ボギーを持ちこたえてのパーは違うものです。そういったスコアにでないところも振り返っておきたいですね。良いなりにも悪いなりにも課題を見つけて、練習に取り入れましょう。

ぼくは昨日、大人3人を連れてラウンドレッスンでした。土浦のワンウェイゴルフクラブ(スルー形式を採用するコース)で最後の組として出発し、3時間をかけて練習しました。最後の組ででるのは課題を解決するために、くり返しおなじことをしてもらうからです。そういう“捨てラウンド”は必要ですね。昨日はかなり充実したレッスンになったと思います。

 

 

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スクール終了後、平野先生にも打っていただきました。良い音!

 

 

●ゴルフライフ全般に対するアドバイス

――これ以上はスコアアップしないと思ったときは、どうすればよいですか? 

ぼくは、ゴルフはスコアだけではないと思います。スコア至上でやってきたひとも、歳を取れば、いつか限界がきます。ゴルフというスポーツは、最初はどのクラブで打ってもおなじだったものが、やがて距離を打ち分けられるようになり、そしてまたどのクラブで打っても変わらなくなっていくものです。

 

――そうなんですか!?

ええ。最後はまた番手の差がなくなります。ただ、そうなったときにも周りに仲間がいたり、経験を伝えられる後輩がいたりするのが、ゴルフの良いところですよね。

それから、体力維持のために18ホールを歩く、というのはすばらしいことです。普通の散歩ではとても歩けないような距離が、なぜかゴルフボールを追いかけていると歩けちゃいますから(笑)。

 

――飛距離を保つ方法はありませんか? 

道具にこだわってみることはできますよ。フィッティングしてみると、自分に合わない道具を使っている人は多いですから、そこで良くすることはできるかもしれません。一度、クールクラブスにいらしてください。

 

――ちなみにゴルフって何歳までできるのでしょうか? 

ぼくのスクールでいちばん年配のかたが76歳ですね。ラウンドに関しても、18ホールすべてまわらなくてもいいですし、乗用カートもあります。ゴルフは、他にくらべて長くできるようになっているスポーツだと思います。

 

――解説書によって書いてあることが異なり、情報過多になってしまいます。その場合、どうすればよいでしょうか? 

ぼくはPGAの会員なので、その立場からコメントします。PGAは方針として「いつも真ん中にいる」ということを掲げています。スタンスが広い、狭い、真ん中。前傾が深い、浅い、真ん中。その「真ん中」です。どちらかに偏ると反対側が見えなくなりますからね。そして、ぼく自身もできるだけニュートラルなポジションにいたいと思っています。

受け取り側の人には、じぶんに合っているもの合っていないものを、しっかり見極めてもらいたいです。

 

――女子プロで可愛いと思うのは誰ですか? 

木戸愛選手かな。彼女のお父さんはプロレスラーの木戸修選手ですが、ぼくはお父さんも好きだったんですよ。

 

――最後に、平野先生から読者のみなさんへのアドバイスをお願いします。 

ぼくの経験上、ゴルフでは“自分を知る”ということが重要だと思っています。自分の力量や練習量を知っておかないと、とんでもないスーパーショットを狙って、スコアを悪くしてしまいます。楽しければいいというのも一理ありますが、終わったあとに充実したラウンドだったと思うためには、しっかり自分と向き合ったゴルフをしたほうがいいですね。

 

 

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記念撮影。「女子プロみたいなこういう……ポーズしてください」(記者)、「女子プロはそんなことしない!(笑)」(生徒さん)

 

 

――以上で質問終了です。ジュニアのスクールでは担任の教師のように接し、成人のラウンドレッスンでは生徒と充実感を共有する……とってもすてきな先生でした。平野先生、ご指導ありがとうございました! 

 

次回は、平野先生が推薦される松井丈(まつい じょう)先生のもとを訪れます。

 

取材協力

クールクラブス南青山店  http://coolclubs.co.jp/

池袋ナイススポーツ http://www.nice-sports.co.jp/

 

※  平野義裕先生のレッスンをご希望の方は、下記までお問い合わせください♪

クールクラブス南青山店 TEL 03-6418-7030 http://coolclubs.co.jp/

池袋ナイススポーツ TEL 03-3986-2233 http://www.nice-sports.co.jp/

平野義裕(直アドレス) rano.3e0514@docomo.ne.jp