eof; } ?> eof; } ?> プロからプロへ、レッスンリレー 第3回 平野義裕【前編】:GALAPA

GALAPA

eof; } ?>

GALAPA

eof; } ?>
2013年8月 9日 16:03

『プロからプロへ、レッスンリレー』とは?

優れたコーチのもとを訪れ、教えを乞い、そして次のコーチを紹介していただきながら数珠繋ぎに続けていく企画。テーマは“メンタル”と“日頃の行い”です。

 

第3回となる今回は平野義裕先生をたずねて、東京でも最新のゴルフ施設【クールクラブス南青山店】にやってきました。 

平野先生は4歳児(!)から70代まで全世代のゴルファーを知る、オールマイティーな指導者です。 

 

毎度のようにラウンド前日からラウンド当日終了までを時間軸に沿ってアドバイスいただきますが、今回はとくにスコアが100前後の人は注目! 

100を切るためのポイント、訊いてきましたよ。 

 

 

 

1.jpgのサムネール画像のサムネール画像

 

平野義裕 Yoshihiro Hirano

1969年6月20/神奈川県生まれ。

20歳のとき、ジャンボ尾崎の研修生として本格的にゴルフを始める。その後、パームスプリングスへのゴルフ留学を経て、指導者の道に進む。

伊勢丹ゴルフスクールで9年務めたあと独立し、現在受け持っている【池袋ナイススポーツ】のスクールは7年目となる。また、【クールクラブス南青山店】では個人レッスンを実施。クラブフィッテングにも通ずる。

 

 

――すごい施設ですね。本題に入る前に、クールクラブスの最新設備を使ったレッスンについてレクチャーしてください! 

これは、「TRACKMAN」というたいへん優秀なマシーンです。21通りの見方で弾道解析をしてくれます。(バシッと打つ平野先生)……このように画面に弾道がでます。回転数やキャリー、上から落ちてくるときの角度などがわかります。

 

――病院で受けたMRI検査を思い出しました。 

そうですね。スイングが丸裸になるという意味では似ています。おそらく、こういった機材を使ったものが、今後のゴルフレッスンの主流になってくると思います。

また、ここはクラブフィッテングを行う施設でもあります。「TRACKMAN」の解析を元に、クラブフィッターと呼ばれる専門家がヘッドとシャフトを組み合わせたり、細やかな調整を行っています。

 

 

2.jpg

 

左からフィッターのエヴァン氏、平野先生、COOの武藤氏。

 

 

3.jpg

 

引き出しの中に眠るヘッド。「ドライバーだけで1時間かけてフィッティングします。99%の方から、良い報告をいただくことができますね」(武藤氏)

 

 

4.jpg

 

おびただしい数のシャフトが並ぶ。「華やか!」(記者)「フィッティングするときは、デザインよりも結果がでることを重視しますけど(笑)」(武藤氏)

 

 

5.jpg

 

こちらは、パター用のフィッティングブース。「パターは正しい打ち方を知らない方が多いため、よりレッスンの性格が強いフィッティングになります」(武藤氏)

 

 

100切り前日

――さて、本題に入ります。まずは、ラウンド前日の理想的な過ごし方を教えてください。 

ふだんの生活パターンを保つことをおすすめします。もちろん、寝不足や二日酔いの状態ではパフォーマンスが下がりますが、だからと言って、いつもほどよい晩酌する人が前日だけお酒を抜いたりしても、「飲まなかったんだからがんばろう!」というような気負いができてしまって、上手くいかないものです。マインド的な縛りができてしまうというか……。ジャンボ尾崎さんにしても、ぼくが見てきたトッププレイヤーは、みなさん普段と変わらない前日を過ごしていました。

 

 

6.jpg

 

平野先生のアドレス。「先生って、イタリア人みたいですね」「偽ジローラモってよくいわれます」

 

 

100切り当日・午前

――おすすめの朝ごはんを教えてください。100を切るための勝負ごはんってありますか? 

メニューも大事ですが、食べ過ぎないことです。血液が胃に集まってしまうと、思考能力が下がると言われています。少なめに食べて、お昼ごはんまでに何回か補充するかたちが好ましいです。

 

――朝の練習時、やっておくことを教えてください。 

まずパターの練習をしましょう。次にアプローチフィールドがあれば、アプローチを。その次がショットです。ショートアイアンからはじめて、1通り5球ずつ打ちましょう。このときスイングを直そうとはせず、①今日の調子を見る、②今日はどっちの方向に飛びやすいなど傾向を見る、ということを心がけます。そして最後にドライバーを打って、そのままスタートする……これはぼく自身のベストな流れでもあります。

全体で1時間くらいでしょうか。練習終了後、時間を空けずにスタートできるよう逆算して行います。

 

――朝一番のティショットのとき、緊張しない方法を教えてください。 

緊張しない人はいません。だけど、緊張したときに自分がどういうミスをするのか、知っておくことは有効です。やりがちなミスを知っておくためにも、経験を積みましょう。

 

――バンカーや池が見えると、わざとのように入れてしまいます。なぜですか? 

苦手意識が強いと、「バンカー」や「池」というワードが頭に浮かんで、そればっかり考えてしまいます。「赤い」という言葉を使ってはいけないと言われたら、そのことばかりを考えてしまうのとおなじです。ターゲットであるグリーンやフェアウェイのことだけ考えていたら、大丈夫!

ただ、たしかにアマチュアにとって、バンカーや池を方向で避けることは難しい。どうしても不安な場合は、絶対に届かないクラブで打つというのもひとつの方法です。

 

――失敗のあとの一打が絶対に成功する方法を教えてください。 

絶対に?(笑)

 

――今日は100がかかっているので! 

クラブを変えてみてはどうでしょうか。100前後の人は、おなじミスを繰り返したり、おなじミスを嫌って極端に違う方向に打ってしまったりすることが考えられます。普段よく練習をしていて、自信を持って打てるクラブがあれば、思い切ってそれに変えましょう。

 

――ドライバーで打っていた距離のあるティショットもアイアンに変えて打つ、という意味ですか? 

はい。失敗するよりは、前に進むほうがいいですよね。

 

 

7.jpg

 

「絶対、ですか。困ったな」と、苦笑する平野先生。

 

 

――上手な人、偉い人とまわると打ち急いでしまいます……。 

“準備”が重要ですね。効率よく回る方法を知って、次の準備を行うことです。じぶんがドライバーを打つ順番が回ってくるまえにグローブをし、ティーとボールを持っておく。いつも何本か持って走る。飛んだ方向に目印を見つけて、ボールを見失わないようにする……こういったことを心がけてプレーすると、ほんの少しずつですが時間の短縮になり、打つときに余裕ができます。

 

――プレッシャーのかかるホールなど、ピンチのときに心がけることを教えてください。 

狙いをピンポイントに絞ることが効きます。「フェアウェイセンターで、奥に木がある、その木の根元のほう」というようにどんどん狭くしていきます。

 

――えっ。かえって難しくなりませんか? 

狙いがぼやけていると、ターゲットに向けてまっすぐ構えられていなかったり、せっかくのルーティン(練習とおなじ行動をとること)もあいまいになってしまっていたりすることが多いんです。

また、狙いを絞っていくことは集中力を高めます。ぼくはいつも声にだして行っています。「ボールと旗を結んで、その真ん中くらいにぶつぶつ……」と、声にだして言いながら構えます。すると、じぶんのつぶやきに気がいくので、狙いが狭くても気負わずに済みます。

 

――素振りの効果的な行いかたを教えてください。 

今日の調子を見ながら変えてください。ダフッているときはインパクトの瞬間(ボールに当たる瞬間)を気にしすぎている場合が多いので、フィニッシュまでしっかり振ることを心がけましょう。反対にトップしている人だったら、クラブがきちんと落ちてないことが考えられます。芝をばん、ばんっと打つようにしてみましょう。……ホントは芝によくないですけどね。

 

――アプローチでいったりきたり……どうすれば適度な距離が打てますか? 

アドレスを確認しましょう。ボールの位置、体重配分は正しいですか?

また、打ち損なって行き過ぎちゃったのか、振り過ぎて行き過ぎちゃったのか……どちらであったのかを、確実にフィードバックしましょう。クラブフェイスのリーディングエッジに当たった場合、つまり撃ち損なった場合は、振り幅に関係なく飛んでしまいます。それを「振り幅が大きすぎた」と勘違いし、次は小さめに振ってショートしてしまうのです。

これをふせぐためには、インストラクターや上級者に見てもらうことがひとつ。それからピッチングや9番などフェイス面が立っていて、しっかり当てられるクラブを使うことですね。目の前に障害物さえなければ、サンドウェッジやアプローチウェッジより、ピッチングと9番です。

きちんと当たらなければ、距離のことには集中できません。ふだんからピッチングや9番をよく練習して、当たるようにしておきましょう。

 

――パットでいったりきたり……以下同文。 

3パット以上打ってしまうと、100を切るのは厳しくなってきます。日頃の練習でじぶんのワンパット圏を広げるしかないですね。

パターって、みなさん練習しないんですよね……。ラウンドレッスンをすると、パターが苦手な方がとても多い。ラウンドしたときは必ず、ホールごとに打ったパターの数を記録するようにしましょう。じぶんの弱点がパターだと分かれば、もっと練習する気持ちになるのではないでしょうか。

 

――ありがとうございました。【後編】では、午後ラウンドやラウンド終了後のメンテナンスについてお話しいただきます。また、平野先生が力を入れていらっしゃるジュニア育成の現場にも潜入しますので、どうかお楽しみに。 

 

 

8.jpg

 

「また来週♪」

 

 

【後編】の更新は812日(月)午前0時になります。

 

 

取材協力

クールクラブス南青山店  http://coolclubs.co.jp/

池袋ナイススポーツ http://www.nice-sports.co.jp/

 

※ 平野義裕先生のレッスンをご希望の方は、下記までお問い合わせください♪

クールクラブス南青山店 TEL 03-6418-7030  http://coolclubs.co.jp/

池袋ナイススポーツ TEL 03-3986-2233 http://www.nice-sports.co.jp/

平野義裕(直アドレス) rano.3e0514@docomo.ne.jp