『プロからプロへ、レッスンリレー』とは?
優れたコーチのもとを訪れ、教えを乞い、そして次のコーチを紹介していただきながら数珠繋ぎに続けていく企画。テーマは“メンタル”と“日頃の行い”です。
ISLAND GOLF CULB GALAPAのみなさま、こんにちは。
GALAPA取材班がゴルフ好きの楽園を見つけました! その名も【三鷹ゴルフプラザ】。1階はゴルフバー、2階はインドアレッスン場というきれいでおしゃれな施設で、うっかり住みたくなってしまうこと請け合いです!! (注:住めません)
そして今回の講師は、松井丈先生のご友人であるSEN HASHIMOTO Golf Academy主宰の橋本潜先生。
本企画はじまって以来の経営者直々の登場です。
最新のゴルフ理論から健康に関することまで、勉強家の橋本先生に“生涯スポーツ”としてのゴルフの魅力を教わります。
橋本潜 Sen Hashimoto
1972年6月7日/神奈川県生まれ。
1994年に渡米、カリフォルニア州サンディエゴ近郊の RED HAWK G.Cを拠点にUSPGAツアーマンデートーナメントやゴールデンステートツアーに参戦。その他オーストラリアンツアー Qスクールなども経験する。
帰国後は日本ゴルフツアー機構ツアープレーヤー資格を取得し、ゴルフ場に勤務しながらワンデートーナメント(2002年ノースウエストスタンバイツアー優勝・ 2003年 GGSツアー優勝 )、地方オープン競技、日本ゴルフツアー機構チャレンジトーナメントなどにも参戦する。
2005年より自身の経験や知識またゴルフの楽しさ、深さを伝えるため、レッスン活動を開始。社団法人日本プロゴルフ協会 A級ティーチングプロ。
――ゴルフバーということで、やる気満々で来ました(笑)。【三鷹ゴルフプラザ】の特長を教えてください。
1階はゴルフバー、2階はインドアレッスン場となっていますが、どちらにもシミュレーションゴルフの設備が複数台あり、都心の施設と比べても遜色がないので、「三鷹にこんなところがあるなんて!」と驚かれるお客様は多いです。
じつは【三鷹ゴルフプラザ】はISLAND GOLF CULB GALAPAと似たコンセプトを持っていて、“健康でゴルフ楽しく続ける”ことを目的として作られた施設なんですよ。
たとえば、2階の練習場には「ホグレル」というストレッチマシーンを導入し、「体」と「ゴルフ」の両方を向上させるレッスンを行っています。男性には筋力があるのに柔軟性がとぼしいかたが多く、バックスイングが回りづらかったり、腰痛になったりしがちですが、しっかりほぐすことによって問題を解決し、ゴルフのパフォーマンスも上げていくことができます。
――御社「SEN HASHIMOTO Golf Academy」についても教えてください。
既存の理論に囚われず、新しい考えや理論を取り入れて、それをレッスンやメディアなどの手段でみなさんに伝えていくということを基本理念にしています。
充実した設備。三鷹は良い街ですが、「三鷹にこんなところがあるなんて!」と驚くかたの気持ちもわかります。
こちらは、うわさの「ホグレル」。野球のイチロー選手が使っているマシーンをコンパクトにしたものだそう。
――2階はぱっと見、スポーツクラブのようでもありますね。時間配分など、どのような感じでレッスンするのですか?
レッスンは50分で1コマです。初回のレッスンの際、マシーンの使い方などをレクチャーしますので、2回目からはレッスン前に、各自使っていただくことができます。
――先生、ランニングマシーンまでありますよ! どういうタイミングで走るのでしょうか。
レッスンの後、走ってから帰るかたが多いですね。ランニングマシーンは汗をかきますから、レッスン前よりレッスン後ということで。ちなみにシャワー室もあります。
スポーツクラブかと思いきや、10メートルのロングパットも練習可能なインドアゴルフスクール。
――SEN HASHIMOTO Golf Academyは三鷹での室内レッスンのほかに、千葉県で屋外のレッスンを行っていますね。
千葉の練習場では今、最も高性能な弾道測定器のひとつといわれる「フライトスコープ」を導入し影像解析と合わせてレッスンを行っています。
練習場の成果をコースで確認するためにラウンドレッスンも行なっており、技術的な部分はもちろん、コースマネージメントやコースメンタルなどスコアアップにつながるようトータルでレッスンしています。
ちなみにバンカーもあります。さて、いつもの質問にいきましょう!
●ラウンド前日
――前日の理想的な過ごし方を教えてください。
ゴルフは事前の準備が重要です。コースの情報をチェックしたり、手持ちのクラブを見直したり、あとはもちろん練習に行きましょう。
――やっぱり、橋本先生も“前日の練習推奨派”なんですね……。松井先生が「前日に練習すると疲れる!? 甘えるんじゃない!」くらいのかただったので、きっとそうだと思いました。
ゴルフは毎日やっても大丈夫なスポーツですから(笑)。ただし、やみくもに練習するのではなく、コースにいるつもりでシミュレーションするのがおすすめ。不安を取り除く効果があります。
練習だけでなく、コースの情報をインターネットでチェックするときも、頭の中でコースをまわってみましょう。最後のパットを入れるところまで思い描いてください。
――橋本先生が「これだけはゴルフ場に持っていく!」というものがあれば、教えてください。
距離のレーザー測定器ですね。ピンに当てると、残りの距離がわかります。ゴルフ量販店で売っていますよ。
レッスンでは橋本先生が契約している「テーラメード」社のクラブが使用できます。ドライバーに力を入れているメーカーで、プロの使用率は8割。
●ラウンド当日のスタート前
――おすすめの朝ごはんを教えてください。
和食です。脳みその栄養素は糖分なので、お米を食べると頭が冴えて、イメージ力がアップするように思います。食後のコーヒーも普段はブラックですが、ラウンドの前はしっかり砂糖を入れるようにしています。
――朝の練習時、やっておくことを教えてください。
しっかりストレッチをして体の動く状態を作っておいてから、球を打ちましょう。その際、本番のティショットだと思って、メンタル的に自分を追い込むことです。
あとはその日の傾向を把握することも重要です。今日はスライスするとわかっていたら、それを前提にコースを攻めていけますから。
朝ごはんではありませんが、【三鷹ゴルフプラザ】のゴルフバーでお食事する橋本先生。
●午前ラウンド
――朝一番のティショットのとき、緊張しない方法を教えてください。
基本的にはありません。どんなプレイヤーでも緊張するものなので、 あとは“持っていきかた”です。緊張している=ダメだ、と思わないこと。ある程度、緊張がないと良いショットは打てないと思っていましょう
ぼくはツアーキャディーの経験もあるのですが、何十年とプレーしているシニアツアーのプロだって、スタートが近づくとブルブル震えていました。しかしそこから「身震いするような緊張があったときこそ、最高のパフォーマンスができるんだ!」というふうに、気持ちを持っていくわけです。
――バンカーや池が見えると、わざとのように入れてしまいます。なぜですか?
自分の打ちたい場所よりも、バンカーや池を過剰に反応しているからです。頭の中では、ほんとうに打ちたい場所とバンカーの区別は付きませんからね。
――視界に入っちゃうのはしょうがないとして、どうしたら意識しないで済みますか?
プロゴルファーは構える前、ボールの後ろに立って目標をじっと見ていますよね? 池やバンカーより強いイメージを作るには、その時間が7秒以上必要です。
――7秒! どこから導きだした数字ですか。
タイガーウッズら一流プレイヤーのアドレスを研究した結果、そのように言われています。アマチュアは、構えてから打つまでの時間が長いですが、プロは構えるまでの時間を長く取るんですよ。みなさんも構えたあとで、「あそこに池がある」、「バンカーがある」と考えることはよしましょう。
プロはこの状態になる前に、目標を脳に焼き付けている。
だからナイスショットしかありえないのだ!
――失敗のあとの一打が、絶対に成功する方法を教えてください。
人間は自分を疑う動物なので、「また同じ失敗をするんじゃないか」と思ってしまいます。疑念を押さえ込むためにも、目標を7秒以上見つめましょう。
――すいません。やっぱり7秒って長くないですか?(汗) 緊張が高まって、自爆しそうです。
あそこに落ちて、あそこまで転がって……と、シミュレーション込みで見つめていれば、7秒くらいすぐ過ぎますよ。
――上手な人、偉い人とまわると打ち急いでしまいます……。
ルーティンが確立できてないんでしょうかね。どんな人と一緒だろうと、ルーティンを守ってショットに集中しましょう。ゴルフは個人競技ですから、自分が思っているよりも他のひとはあなたを見ていません。
――プレッシャーのかかるホールなど、ピンチのときに心がけることを教えてください。
①目標設定、②弾道イメージ、③ショット。この3つを常に心がけ、同じリズムで行えば大丈夫ですよ。他のホールと同じで、やれることをやるだけです。
――ラウンド中の素振りの効果的な行いかたを教えてください。
本気の素振りをしてください。本気とは思いっきり振るという意味ではなく、“リハーサル”として頭を使って素振りをするという意味です。ラフがどのように絡むかなど、見るべきところをきちんと見て、本番に生かしましょう。
――アプローチでいったりきたり……どうすれば適度な距離が打てますか?
いったりきたりということは、トップして(※ボールの上を叩いて)いませんか? クラブの歯(リーディングエッジ)ではなく面に当てるために、アドレスでセットした手首の角度を固定したまま、変えないように打ちましょう。また、足の幅を広げず、やや左加重に構えてください。
――パットでいったりきたり……以下同文。
朝の練習が上手くいっていませんね。距離感をつかむまで、30分くらいはパットの練習をするようにしてください。
カップに入れなくてもいいんです。練習グリーンをいっぱいに使って、ロングパットの練習を繰り返します。パットの感覚は自身の内面にあるので、人から教わることができませんからね。
――練習グリーンでは、「よし。どっから打っても2回で入る」と思うのですが……以下同文。
本コースのほうが難しいですよね(笑)。それは確かです。
――ありがとうございました。スクリーンから「ぴよぴよ」と鳥の声が聞こえる中、球も打たずにゴルフの話をするのもおつですね。橋本先生、【後編】もよろしくお願いします!
●後編は10月25日(金)配信予定です。
【取材協力】
三鷹ゴルフプラザ
JR中央線「三鷹」駅南口徒歩3分
(東京都三鷹市下連雀3-33-2 レクセル三鷹1F)
TEL:0422-26-6585
トラットリア バール ラ・メーラ
SEN HASHIMOTO Golf Academy
http://www.sh-golf.com/about/index.html
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http://www.jlds.co.jp/galapa/2013/07/lifedesign-golf-diary-2014.html
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