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GALAPA

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2013年10月11日 18:30

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さて。

本日は、以前に平野義裕プロのインタビューで訪れ、その設備とシステムに感激した【クール・クラブス南青山店】を再訪しています。

クール・クラブスは、米アリゾナ州のスコッツデールに本社を構えるゴルフクラブフィッティングスタジオ。

カッコイイ内装! 陽気な外国人スタッフ! 2万6千以上のコンビネーションを作り出すという無数のパーツ!! ……日本にいることを忘れそうです(笑)。

これまで、GALAPAに登場した先生たちからクラブフィッティングの重要性を懇々と語られてきた記者(身長150cmのチビ)が、日本で【クール・クラブス】を展開する武藤拓也COOに、クラブと健康の関係を聞きました。

 


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クール・クラブス COO 武藤拓也氏

 


――クラブが合わないことによって、痛めてしまう可能性のある体の箇所を教えてください。

「肘」と「腰」ですね。

ゴルフは片側だけの動きでできています。「“逆の素振り”をしたほうが良い」とよく言いますが、ゴルフというスポーツは一定方向に負担をかけるため、体にダメージが出やすいのです。

またそれなりに重いものを振り回しますから、自分のパワーより重たいクラブを使っている場合などは腰の筋肉が痛み、慢性的な腰痛になりがちです。

肘を痛める原因は、打つときの衝撃ですね。スイートスポットを外して当たると、ヒジは強い衝撃を受けます。そのたびに少しずつダメージが蓄積していくのです。


――では、これらの症状へのフィッティングでの対処法を教えてください。

肘と腰で共通するのは、その人にとって振りやすいスペックにしていくこと。ヘッドスピードや筋力、体の大きさに合わせたクラブを製作します。

じつは、ほとんどの市販のクラブは日本人が使うには重くて硬い。日本人に合わせて作られていてもその傾向にありますね。

オーバースペックだとなぜいけないのか。わかりやすい例をだすと、ジュニアに大人用のクラブを渡したりしたら、どう考えても体を痛めますよね? 大人にも体格差はあるので、おなじクラブでは合わないのが当然です。


――先日の取材で、クール・クラブスでオーダーしたというクラブを使っている小学生に会いました。まだ私より背が小さかったですが、あの子のクラブは私の市販のものより軽くて柔らかいということですか?

シャフトは短く、総重量も軽くしてあります。ただし彼女の場合はヘッドスピードが速いので、硬さはありますよ。感覚的な子だったので、こちらもデータとともに「コレ使いやすい」などの感想を聞きながら、1年後ぐらいに照準を合わせて製作しました。


 

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店内にはヘッドやシャフトがずらり。

 


――では、大人のクラブ選びのポイントは?

日本のゴルファーは右に曲がってしまう「スライサー」が多い。だから、メーカーはそれでもまっすぐ打てるような「フックフェイス」のクラブを作ります。それを使うと、一時的にはまっすぐ飛ぶようになります。ただし3カ月ぐらいで、また右に曲がり始めます。当然ですよね、間違ったスイングで打ち続けたらどんどんおかしくなってしまいます。体にも良くありません。

つまり、その場しのぎのクラブではなく、正しいスイングで打ったときにまっすぐ飛ぶクラブを選ぶことがポイントです。


――『プロからプロへ、レッスンリレー』の第5回、吉村史恵先生の取材で「多くの男性が重たすぎるクラブを使っている」と聞きました。

「見栄」と「過信」でしょうかね(笑)。

ほとんどの男性が練習場でクラブを見極めていますが、日本の練習場の打席は人工芝のマットですから、ヘッドが滑ってくれて、そのときは打てるんです。でも、コースに行くとことごとくダフッてしまうということもありえますよ。

クール・クラブスの発祥である米国では芝生の練習場で試すので、なかなか当たりません。そのせいか、アメリカ人は軽くて柔らかいクラブのほうが打ちやすいと本能的に思っています。おもしろいなと思うのですが、彼らは彼らで軽すぎるクラブを選ぶ傾向にあるんですよ。


――女性もクラブ選びを誤ることがありますか?

女性の場合、メーカーがターゲットにしているのは、人数が多く、平日もばんばんラウンドに行く中高年の女性です。だから市販の女性用のクラブは、男性用と反対で、とにかく軽く柔らかく作られている。若い女性など、筋力のある人にはすぐ物足りなくなると思いますので、ほんとうは女性こそフィッティングするといいと思いますね。


――「体のココに違和感があって……」と、お客さんから相談されることはありますか?

あります。痛みのあるかたはやはり自分に合っていないクラブを使っていたり、そのせいもあってスイングがよくなかったりする場合が多い。基本的にはぼくらはクラブからアプローチするのですが、スイングも見ていますので、正しいスイングに直しながらのフィッティングになります。


 

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仕事中の武藤氏。ご自身が米国でクール・クラブスのフィッティングを体験したことをきっかけに、日本での展開を考えたそう。

 


――フィッティングで飛距離はどのくらい伸びますか?

平均で10ヤード伸びます。よっぽど合っていないクラブを使っていた人なら30~40ヤード伸びることもありますね。

ただ、ゴルフは“ターゲット”のスポーツです。池や林の中に300ヤード飛んでも仕方ないので、方向が安定しているかどうかも大切ですね。あと、“1発だけ飛ぶ”クラブを作ることもできますが、勝つためには、10発打ってもらって平均して良く飛び、なおかつ方向性も良いものを選んでいきます。


――飛距離の全盛期を過ぎたシニアの場合はどうですか? いままでのお客さんで最高齢は?

87歳ですね。70歳以上でフィッティングに来られるかたは、向上心が強く、体も鍛えている場合が多いです。そしてそういったかたにはライバルがいますから、「あと5ヤードなんとかしてくれ」とおっしゃって来られますよ。もちろん、ちゃんとフィッティングすれば飛距離は伸びます。


――なんだか心配になっちゃうんですけど、それまで自分でクラブ選びを行ってきた年配のかたが、はじめて会ったフィッターの意見を聞き入れるものですか?

大丈夫ですよ(笑)。フィッターの意見もありますが、トラックマンという機械でかなり精密なデータを出しますから一目瞭然です。

ただゴルフはロジックだけで上手くいくものではなく、コースでの自然背景もありますので、お客さんの感触も充分聞きながらベストクラブを作っていきます。そのためにフィッターがいるのかもしれませんね。


 

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こちらがトラックマンによる一般的な男性のデータ。一番上が本人のクラブによる数値。その下の3つは、クール・クラブスで用意したクラブによるもの。



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右端のTOTALに注目してください。3本とも約10ヤード伸びています。

 


 

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こちらは武藤氏のお友達のデータ。「飛ぶけれど、ちょっと方向は甘いプロゴルファーのデータです(笑)」……って、333ヤードも飛んでいますけど!

 


――では最後に、フィッターとして、ゴルファーのみなさんへのメッセージをお願いします。

間違ったクラブを何回も買い直すより効率が良いと思いますし、なにより自分に合ったクラブならゴルフはもっとおもしろくなります。

たとえタイガー・ウッズでも、自分に合っていないクラブではきれいに振れません。逆をいえば、ゴルフ初心者でも体格や筋力のデータを取って作ったクラブで練習すれば、きれいなスイングになっていくということです。

じつは、一生ベストクラブに出会わずに終わるゴルファーは多いんです……。ぼくらはそこを出会ってもらうシステムを確立しているので、一度データを取りに来てみてください。最後、あんまり健康と関係なかったですね(笑)。

 


取材協力

クールクラブス南青山店

http://coolclubs.co.jp/