eof; } ?> eof; } ?> 吉村史恵の可憐にフルショット!:GALAPA

GALAPA

eof; } ?>

GALAPA

eof; } ?>
2014年2月12日 19:13

GALAPAメンバーのみなさま、こんにちは。本日は第5回『プロからプロへ、レッスンリレー』で講師を務めた吉村史恵プロが再登場です。

今回のタイトルの「可憐にフルショット!」は、吉村プロが美人ゴルファーだということももちろんですが、お花のように可憐な(非力な)女性でも飛距離が伸びるよう願いを込めて付けました。

というわけで、テーマはずばり“飛距離アップ”。吉村先生、ご指導よろしくお願いいたします!

 

 

yoshimura-1-sora.jpg

 

吉村史恵 Fumie Yoshimura

日本女子プロゴルフ協会A級ティーチングプロ。これまでに2,000人以上のゴルファーを指導する。『女性のための基本のゴルフレッスン』『超簡単ゴルフスイング基本の「き」forレディース』など、著書多数。

「ゴルフの窓口 タカゴルフプラン」に所属し、同社の【狛江ゴルフスクール】を担当している。

 

 

レッスン1   “飛ばない仲間”の平均飛距離を知ろう

 

――女性や、お歳を召した方など、一般に“飛ばない”といわれている方々の飛距離について教えてください。

女性ゴルファーの平均的な飛距離は、7番アイアンで100ヤードくらい。私もそこを基準に教えていて、たとえばゴルフを始めたばっかりで飛ばない人には「100ヤードまで飛ぶように頑張りましょう」と、いっています。反対に、しばらく練習していなくて飛距離が落ちちゃった方には、「100ヤードまで戻しましょうね」という。そういう基準が“7番で100ヤード”です。あれ、意外だった?

 

――いえ。ドライバーの飛距離のお話になると思っていたので……。

みなさん、レッスンは“練習場”で受けるでしょう? そうすると、ドライバーの正確な距離なんてわかんないのよ……。とくに都内の練習場は狭いのが当たり前で最後までボールが追えないし、そもそもボールが違うからね。(注:打ちっぱなし練習場のボールは耐久性に優れ、飛ばない仕様のものが多い)ドライバーの平均をいうなら、一般的な女性の場合、150~160ヤードです。

 

――吉村先生の飛距離は?

私はプロにしては飛ばないほうで、7番で140ヤード、ドライバーで220ヤードです。女子プロゴルファーの平均は7番140~150、ドライバー220~240ですね。

あと、お歳を召した方についてですが、これは、おいくつくらいの方を想定した質問かな? ちゃんと練習する方は、70代でも飛距離は落ちません。落ちるのは80歳前後からかな。

今日は雪の降る寒い一日でしたが、いちばん最初に私のレッスンを受けた方は80歳の男性でした。飛距離は7番で100ヤードくらいです。

 

 

レッスン2   なぜ、飛ばないの? その理由。

 

――飛距離が伸びない人には、なにか理由があるのでしょうか。

はじめてクラブを持ってスイングをした瞬間から「飛ぶ人」と「飛ばない人」は決まっていて、それは足が速い人と遅い人がいるのとおなじ原理です。

人間には「速筋(瞬発力に優れた筋肉)」が生まれつき備わった人と、「遅筋(持久力に長けた筋肉)」を持ち合わせて生まれた人がいるのですが、球を飛ばすのに必要なのは「速筋」のほう。「速筋」を持った足の速い人に、ゴルフで飛ばない人はいません。反対に「遅筋」を持った足の遅い人は、ゴルフでも飛びません。

ただ「遅筋」の人もスイング作りをし、練習をすることで、一般的な飛距離までは伸ばすことができます。

 

――男女差でみると?

男性と女性では、まず身長と体重が違います。身長が大きければアークも大きいし、そうするとスイングアークが大きくなって飛ぶ。つまり、身長が大きければそれだけで飛ぶということです。また、体重があるとクラブを振ったときも体がぶれにくく、体重をのせていくこともできるので、飛距離につながります。

なにより、男女では子どものころから親しんできた遊びが違います。男の子はどちらかというとスポーツを遊びにしながら大きくなるよね。ハイ、と道具(スポーツ用具)を渡されたときに、使えるか使えないか――そういう適応力は小さいころから遊びの中で積み上げてきたものです。

私もレッスンの前には必ず生徒さんのスポーツ歴を訊きますが、とくに野球をやっていた男性の場合、話が早いですね。道具を使う点で、ゴルフと野球は親和性があるように思います。

 

 

レッスン3   それでも、飛距離を伸ばしたい!

 

――記者(女性)はおそらく「遅筋」を持ち、オママゴトと手芸を遊びに育ちました。どうすれば良いでしょうか?

ヘッドスピードを上げるためのスイング作りをしましょう。記者さんが作ってきたインタビュー用のメモだとこの2つ(ヘッドスピードとスイング)が別の項目になってるんだけど、今まで別々に考えてしまっていたところが良くなかったのかも。

スイングでヘッドスピードを上げようとするとき、大切なのは「体を回転させること」と「リストターンを使うこと」。“手打ち”はだめだといいますが、その言葉だけが先走ってしまい、手を使えてない人が多いように思います。腕を振ることが「クラブを振ること」であり、リストターンが「フェイスを返すこと」なんですよ。それによって球は飛んでいくので、手を使ってはいけないと思い込んでいる人は、考え方を変えてみましょう。

 

――特に女性向けのスイングがあれば、教えてください。

女性は体が柔らかいので、そのやわらかさを生かしたいですね。手首を固めず、遠心力をフルで使うことをイメージしましょう。オーバースイングになることは気にしなくて構いません。

また、これは私が女性を教えるときに心がけていることですが、女性は男性に比べて道具を上手く使えない傾向があるので、道具の特性を知ってもらっています。ゴルフは「物理」なんですよ。ティーチングプロの資格を取るにあたっては、「ゴルフ物理学」の講習があったくらい。

みなさんも学校で支点、力点、作用点を習ったと思いますが、ゴルフでは「支点=グリップの手で握っているところ」「力点=ヘッド」「作用点=シャフトのしなるところ」に置き換えられます。支点が暴れていてはダメだし、作用点であるシャフトがしなって力点であるヘッドが走るという原理になっています。

以上のことを知った上で、難しいことだけど、シャフトのしなりを感じてみてください。ちなみに男性用のクラブだと、商品によってシャフトのしなるところがグリップ側、真ん中、先っぽなど、いろいろと異なります。男性がよくクラブを買い換えるのはそれでなんですよ。どこが良い悪いということではなく、自分のスイングに合うものを選びます。女性用はそこまで種類がなく、ほとんどの商品で中先が作用点になっています。

 

――健康面に気をつけることや、日頃のトレーニングで飛距離は伸ばせますか?

今回のように「平均的な飛距離に達したい」という話であれば、まだ筋トレは必要ありません。大事なのは体幹です。う~ん……電車でつり革につかまらず立って、体幹を鍛える?(笑)

柔軟さも必要です。前屈で地ベタにぺたっと手がつくような柔軟さはいらないんだけど、腰周りとか回旋する部分がスムーズに動くようにしておくといいですよ。壁に背を向けて、左右に振り返ったりする運動がおすすめです。あとは肩甲骨まわりも柔らかいほうがいい。「肩抜き」はできますか? クラブの両端を持って、肘を曲げずに頭の前から後ろに移動させることです。ドライバーや7番アイアンなど長めのクラブで、無理のないように試してみましょう。繰り返しますが、無理はしないでくださいね。肩が抜けちゃったらたいへんなので。

 

――スポーツクラブなどに行ったとして、体幹を鍛えるためには何のマシンに乗ればいいですか?

「体幹鍛えたいんですが……」って言えば教えてくれるよ(笑)

 

――日頃の食事で体幹に良いものといえば?

知らないよ(笑) 牛肉じゃない? 鳥ムネ肉は筋肉になるっていうけど、牛肉は闘争心を育てるっていうから。

 

――最後に、おすすめ練習法を具体的に授けてください。

右足を上げない“ベタ足”で、連続素振りを行ってください。「ビュッビュッビュッビュッ」と音が鳴るように、最低20回。ベタ足の連続素振りは体がブレていたらできないから、体幹が強くなります。軸をずらさずに、体を回して、クラブを振る感覚がでてくると思いますよ。

そして、飛ばす練習をするときは、「飛ばそう!」と思って打つことが重要です。球の曲がりは気にしない。とにかく思いっきり振って、体に“思いっきり振る”という動作を覚えてもらうんです。普段、曲げたくないから全力で振らないということもあると思いますが、飛ばすということに関しては、振らなきゃ飛ばないんだから! 速く振る。強く振る。がむしゃらに振る練習というのを心がけてみてくださいね。

 

 

 

yoshimura-2.jpg

 

撮影/吉村史恵


 

◎ 新企画『素敵なゴルフフォト大募集』がスタート! コースやクラブハウスの風景を撮影し、GALAPAにお寄せください。

http://www.jlds.co.jp/galapa/2014/01/post-22.html

 

◎ ISLAND GOLF CLUB GALAPAではメルマガ会員を募集中。今なら松井丈プロから“今年の目標設定&その目標をクリアするためのアドバイス”が届きます。

https://www.jlds.co.jp/galapa/moushikomi