文化に深く根付いているものが市場を動かしていきます。例えば、シルクロードの終着点である奈良にはそのルーツであるイスラム教徒が多く訪れています。何か信じるものを持ち、それを大事にしながら移動している人々のためのプログラムを作る。変化に対応しなければならないのは情報社会の大原則ですが、時にわれわれは変化に過敏に対応しすぎて本当に重要なものを見落としてしまうことがあります。むしろいつまでも変わり続けるためには自らの深い場所に揺るがない根幹をもっていなければなりません。この矛盾を統合して続いてきた歴史を見つめなおしましょう。生活者の背景にある全ての文化には根があり、そこにはビジネスチャンスがあるはずです。一人ひとりが生きてきた軌跡の中に物語を見出し、全く違う文化の中に居るお互いがそれを尊重しあう心を持っていくことがグローバル市場の中での顧客創造に繋がっていくことでしょう。