2013年12月20日 16:07
今週のIMAGINAS分析会議でNEWSWEEKから報告された事例によると、4分や5分程度の楽曲の中に如何に音符を詰め込むかを競い、コンピューターに演奏させることにより流れる音符の色彩を楽しむ、ブラッカーズと言われる作曲ジャンルがYou Tubeで人気だという。
「コンピューター作曲ジャンル。音符が多すぎるから人間には演奏できない曲をコンピューターにやらせてみる訳だな」
と谷口は納得する。
コンピューターによる作曲は人による演奏を前提として作られた楽曲とは別の新たなジャンルとして位置づけられるべきだということ。
ところで音符をいかに詰め込むかということへの傾倒として曲を作るということは決して新しいことではない。
ロマン派音楽の時代には如何に難解な技巧を曲の中に詰め込むかということに傾倒していた時期があった。
しかしそこからもパガニーニやリストなど、後世まで名前を残す音楽家が現れている。
それは技巧もさることながら、やはり楽曲が技術を抜きにしても楽しめるかどうかであることに掛かっていると思う。
音符が流れてきてその視覚効果も楽しむということが一般的にも広まったのはKONAMIから97年に発売されたゲーム、「Beatmania」(ビートマニア)からだと思われるが、それにしてもまだこのジャンルは誕生して20年足らずしか経っていない黎明期にあると言える。
今後ブラッカーズの音楽がどのような変遷を遂げていくのか。まだ誰も気づいていないコンピューターと音楽がつむぐ可能性があるに違いない。電子音楽というジャンルがクラシックと呼ばれるようになる日に残っている音楽はどのようなものだろうか。