今週のIMAGINAS会議では週刊ダイヤモンド4月19日号から以下の記事が報告された
「SNS上で部下のプライベートに不必要に介入したりする“ソーハラ(ソーシャル・ハラスメント)上司”が増加中。部下のプライベートなタイムラインで仕事のノリを持ち出す。コンプライアンス違反やパワハラ、機密漏えいに繋がる危険性もある」
「公私混同方式。Facebookによる“炎上事件”は実際よく起きている。会社でもルールを作っていくべきだろうな」
と谷口はコメント。
Facebookなどのソーシャルネットサービスは
本来見えなかった友人関係を可視化し、更には友人(単なる知り合いも含んでいる)の数も可視化する。
似たようなものに株価がある。
株価というのはある会社が持っている将来的な可能性までをも含めた市場の信用を数値化しているとされる。
しかし株価がその会社の価値を本当に表しているかといえば、もちろんそんなことは無い。乱高下を繰り返す相場はそれを示している。
株価とは信用を数値化したものというより、「ある会社の議決権の一部が最後に売買された値段」と捉えたほうが正確なのだ。
ある数字や指標、名詞の本来の正体がそれを表す名前によって覆い隠されているケースがFacebookでも起こっている。
Facebookの「友達」とは単に「Facebookという一つのサイトで、お互いの投稿がお互いのタイムラインに表示される」だけの関係でしかない。
そこに「友達」というある種定義が人それぞれである曖昧な単語を持ち込まれていることが、公私混同を容易にする一つの要因であると言えるだろう。
「信用」も「友情」も本来は数値化や可視化などできないもの。
今回の事例で紹介されたケースはそれを無理やり数字やリストとして表したときのひずみの一つと言える。