2014年8月15日 15:12
今週のIMAGINAS分析会議では以下の事例が8月11日更新のハフィントンポスト記事から報告された。
「核家族化が進行して老人の一人暮らしが増えている。介護施設に入居したり、子供の家に引っ越す老人の荷物を処分していいのかという問題が浮上。
女性雑誌『ゆうゆう』の特集記事で取り上げたことで大きな反響を呼び、解説本『親の家を片付ける』を書籍化したところ、12万部の大ヒット。
単なる片づけ以上に、親子関係をもう一度見つめなおすことで、心の負担がとても大きいのだという」
谷口は以下のようにコメント。
「親子関係リフォームだな。高齢社会特有の問題だな。介護疲れと同じように子供の側の心のケアも必要かもしれない」
「片付け」は大抵の家庭で親の役目だ。
子どもが片づけを自主的にしていたとしても、それは親の促しと教育の結果であって根本的に片付けは「親」の権威を現す行為であると言える。
子どもの部屋を勝手に掃除する親に対して、子どもはありがた迷惑だと思いながらも無意識のうちに、自分の領域を勝手にいじくりまわす親の支配力を確認する。
片づけが、このような力関係の象徴として機能していれば、親の家を片付けるという事例の問題がいかに心の動揺をもたらすか想像が簡単である。
親の家を片付けるということは、親との力関係が逆転してしまったことを象徴するかのようだ。
幼い頃はあんなに力強かった親の衰えに対する悲しみや、その親が背負っていた責任を自分が負わねばならないという精神的・経済的な負担がないまぜになるのは当然だ。
介護と並んで、付き合い方を模索していきたい。