今週のIMAGINAS分析会議では以下の事例が週刊東洋経済から報告されました。
「13年の1036万人突破に続き、14年は1300万人を突破。訪日外国人数は2年連続で過去最高を更新。この流れの恩恵を受けている企業のひとつが靴専門チェーン大手のABCマート。
外国人は日本人よりも客単価が高く、セール品かどうかは関係なく3~4足まとめ買いする人もいる。野口実社長は、土日の原宿店だと外国人が3割を占め、大阪・心斎橋だと5割以上という感覚があるという」
これに対して谷口は以下のようにコメント。
「1300万人効果。日本の物価も1ドル80円だった時代から比べれば1ドル120円の今は、外国人旅行者の体感的には日本全体が半額になったようなもの」
外国人旅行者が挙げる不満で無線LAN環境の不整備などに次いで多く挙がってくる課題のひとつが、海外発行のカードでは日本円が引き出せる環境がなかなかないということだそうです。
東京五輪などに向けて急ピッチで整備が進められているとはいえ、まだ対応は完全とはいえません。
となると主流となるのは現金払いですが、最初にある程度の両替金額を決めておいてその枠は全て使いきろうとする人が多いそうです。
円の感覚に慣れていない通貨圏の人々からすれば、円安の今は使っても使ってもなかなかお金が減りにくいような感覚を受けるのではないでしょうか。
そこへ来てABCマートはセールをしていない時期も低い価格帯を維持していて、セール時期には5000円程度でそこそこのブーツが購入できます。
円安を加味すると、我々の感覚でいえば3000円程度で1足が買えてしまうようなものでしょうか。
円安の恩恵は外国人旅行者の増加という形で表れています。インフレと物価の上昇も恩恵という形で表れればいいですね。