今週のIMAGINAS分析会議では日経ビジネスから以下の事例が報告されました。
「土下座を強要する、店頭に居座るなど、深刻な顧客トラブルが増えている。苦情のメールや電話もかつて無く暴力的で社員のストレスは高まる一方。 顧客を絶対的存在と位置づけ、言いなりになる顧客第一主義は社員が心身ともに傷つくばかりか、対応コストが膨れ上がる。
数年前に比べ苦情電話の長時間化が進み、激情型クレーマーに当たるとベテランでも1時間は覚悟しなければならない」
谷口は以下のようなコメント。
「反社会的顧客。あんまり顧客の言うことを聞きすぎるのも考え物」
店員に土下座をさせた様子をTwitterやYoutubeにアップして脅迫罪などで逮捕にまで発展するモンスタークレーマーも最近は目立ってきています。
「お客様は神様です」という言葉を最初に言った三波春夫は、あの発言は神様に芸を捧げるつもりでやりなさいと言ったのであって、飲食業や接客業にまでそれを当てはめるのは拡大解釈だと弁明したそうですが、
ともあれ一人歩きしてしまったその言葉によって顧客の要求水準はどんどん上がり、また事業者側もそれにどんどん応えていき、インフレのような様相を呈しています。
問題になっているモンスタークレーマーはそのインフレの臨界点とも言えるでしょう。
また、日経ビジネスの記事によるとモンスタークレーマーには団塊世代の男性が多く、会社一筋だったために退職後に地域社会に居場所が無く、その元気を持て余してしまっているのが一因だとか。
逆に接客業などのアルバイトの現役である若い世代はあまり悪質なクレーマーにはなりにくいのかもしれません。いずれにせよ、クレームクレームでささくれ立った社会なんて嫌なものです。少しのミスなら笑って済ませる方が建設的でしょうね。