2015年7月 6日 09:45
ほんの些細なことが、全体の変革を呼び覚まし、結果が現れていきます。日本の景気が上向きになりつつあるというアナリストの言葉ですら、実態がなくとも社会全体に変化の兆しを見せます。このように地球規模の変革は、小さな風によって垣根がはずされ、流動していきます。そして、その正体は、決して剛ではなく、柔です。内側のちょっとした変化から変革が起こります。国益などと大上段に立ち、共存、共栄を呼びかけることも重要かもしれませんが、むしろ、新しい関係を構築するには、こういった些細な体質改善こそが求められているのかもしれません。たとえば、過去に良品計画が奇跡の再生を果たしたように課長級の社員が毎朝、部下に挨拶する習慣を取り入れたことで社風に変革を呼び込びました。この何気ない些細なことが、全体の心理変革を起こしているのです。情報社会はあらゆるところに風が吹き、固定的な概念の隙間の中に流れ込み、全体が流動性を持って変化を続けています。その肝となるものは、小さな対話を大切にするということです。イノベーションの時代、小さな流れが重要であることをしっかりと受け止めたい。