今週のIMAGINASでは週刊ダイヤモンドから以下の事例が報告されました。
「9月25日、iPhone6の発売に合わせて「本日発売!iPhone6s「銀座線全駅速度対決」勝つのはどのキャリア?」というネットニュース記事で、auの通信速度が最速だったという記事が掲載された。記事上に明記はされていないが、これはKDDIがスポンサーの典型的なステマ記事だった。
他にもニュースサイト「RBB TODAY」、「FASHION HEADLINE」などがステマの温床に。法的には刑法上の「詐欺」には至らないものの、結果的には読者の信頼を失う。
ステマ記事の仲介となっている会社のひとつが、日本最大級のPR会社ベクトルグループ。
西江社長は「あくまで編集協力費と同じ考え」であり、ステマだと思うかどうかは受けての問題と主張」
谷口は「大なり小なり、コンテンツのある場所には昔からこういうことはあった。しかし生活者から見放されたコンテンツはいずれ廃れる」とコメント。
ステルスマーケティングという言葉がネット界隈で使われ始めたのは2011年末頃。
2011年の1月頃、不正業者から「食べログ」への口コミ代行等の営業を受けたという通報を飲食店から受け、カカクコム自身が独自調査によって39社の不正業者の存在を把握。
更に翌年の2012年には2ちゃんねるのやりとりをまとめて閲覧数を集めている「まとめサイト」が、企業から依頼を受けて広告的な編集を行っているということが発覚。
ネットの一大勢力である2ちゃんねるを発端とした騒動ということで、日本のネット界隈には衝撃が走り、ステルスマーケティング=ステマという言葉も一気に広まりました。
更にアメーバブログで芸能人が企業からお金を受け取って商品を使用している記事を書いていたということも発覚し、ネットを普段利用しない層にまでステマという言葉が届きました。
あくまでも中立的という立場を取っているにもかかわらず、マーケティングに加担していたということが見る人の嫌悪感をかきたてる。だからステルスマーケティングは嫌われます。
とは言え、ステルスマーケティングは文字通り「ステルス」。我々の身の回りに今でも溢れているのでしょう。