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2016年1月22日 13:23

今週のIMAGINAS分析会議では以下の事例が週刊ダイヤモンドから報告されました。

 

「複数の自動車が一緒になって、衝突しない方法をリアルタイムで「勉強」する。このユニークな技術をトヨタに提供するのが、人工知能分野のベンチャー企業、プリファード・ネットワークス。

共同創業者の岡野原大輔は、多いときは1週間に100本近い研究論文を読み漁る勉強の鬼。「最先端の知識や論文は誰でもネットで手に入る。大切なのは数学で、とりわけ微分積分やプログラミングなどの基礎能力が大事」

実際、人工知能の土台は統計や確率、微分積分などの数学に支えられている。

 

iPhoneの品質チェックをするのはソニーが開発した「仮想センサー」という技術で、線形近似モデルという数学の手法が使われている。新日鐵住金もいち早く数学の活用を始めた大企業の一つ、自前で数学の研究所を抱え、直接見ることができないよう香炉の内部を熱伝導方程式で解析し、安定的にコントロールする。

 

かつて純粋数学の中でも数の性質を調べる整数論は、「役に立たないことが誇りだった」(数学者)が、全ての情報がデジタルデータとしてやり取りされる今、整数論は一躍産業応用の最前線へと躍り出ている」

 

谷口は「数学ビジネス応用。数が重視されるのは当然のことだな」

 

とコメント。

少し前では「クオンツ」と呼ばれる数学者集団がウォール街でその頭脳を発揮し、世界の富を動かしていたなんていう話も。(万能だと思われていた彼らが起こしたリーマンショックによってその神話は崩壊したわけですが)

 

この事例で思うのは、数学の可能性もさることながら、どのような学問が役に立つかを見極めるのは非常に難しいということ。

一昔前なら、英語がビジネスマンの必須科目でしたが、昨今は「英語は通訳を連れて行けば良い、寧ろプログラミングの知識が大事」という意見をより多くのところで目にします。

大学の学問でも10年ほど前は薬学部が持てはやされ多くの大学で薬学部が新設されたそうですが、最近はどこも定員割れに苦しんでいるのだとか。

 

東野圭吾著『容疑者Xの献身』の主人公は数学者ですが、その中で純粋数学は「何の役にも立たない」と揶揄されていたのを覚えています。

何が時代から必要とされるかなどは本当にランダムで読めないもの。

今大学で「実学」とチヤホヤされているのはプログラミングですが、今後AIや技術がより発達すればプログラミングの知識がなくても誰でも直感的にプログラムを組むことができる技術も発展してくるでしょう。

ということは、役に立つか立たないかなどという不確かな動機ではなく、結局自分が好きなことを学ぶのが一番良いということですね。それが時代に選ばれることを願って。