今週のIMAGINAS分析会議では日経ビジネス3月21日号から以下の事例が報告されました。
「A(エイス)のサービス「Wemake」は、1万人の消費者を商品開発会議に呼び込める。
企業からの提案に対し、WEBプラットフォームで200程度の提案が集まる。ここまでなら他のクラウドソーシングと変わらない。
しかし例えば、オリンパスが『アウトドアでの新しい撮影体験を実現するカメラアクセサリー』をテーマに募集すると、『流用できそうなパーツ市販品に知っている方はいらっしゃいませんか』『私は市販の安い2ウェイタイプのストックを上だけカットして雲台をつけています』など、WEB上で活発に会議が行われる。
集まった提案に対し、会員が消費者として提案を評価したり、次々に改善のアドバイスをする。一般消費者がメーカー担当者と台頭に議論するというのがWemakeの最大の特徴。
コクヨの開発リーダーは『インハウスの開発でも、アイデアを外部から集めるだけでもなく、第3者と議論しながらモノ作りができる』」
この事例を受けて谷口は
「生活者インタビュープラットフォーム。生活者研究のインフラは今後もますます強化されなくてはならない」
とコメント。
生活者を商品開発に呼び込むという試みは多くの企業が実践していますが、ネットを利用して1万人という数の生活者の意見交換をするプラットフォームは意外と実現していませんでした。
大規模な生活者に対してアンケートをする定量調査では、大きな潮流は把握できるかもしれませんが、一人ひとりの行動の動機や原因までは深く把握することはできません。
一方、定性調査では生活者一人ひとりの背景まで探ることができますが、各アンケートに非常に時間が掛かってしまうのでどうしても調査できる数は限られてしまいます。
「Wemake」は両者の長所をITによって解決したサービスであると言えるのではないでしょうか。