2016年6月20日 10:18
日本は1500 年という時を積み重ね、独自の文化を育んできました。その文化に代表される侘び、寂びという感性。その価値は、あらゆるものを内包していき、最終的には美意識という一点に収斂されていきます。その感覚を究極にまで磨き上げ、八百万の美学という感性となってわれわれの個性となっています。すべてのものに感謝の気持ちを持つという感覚は、一貫性のないバランスの欠いた価値観のように見えるかもしれませんが、実は一つに限定しない、その「遊び」が日本人らしさなのです。これが成熟化という状態です。この遊びが想像力の原動力となります。翻って、ビジネスの場において、われわれは常に過緊張状態に晒されています。イノベーションを求めるとき、日常の中にこそ、新しい価値が存在しているにもかかわらず、日常を軽視していないでしょうか。普段のシンプルでナチュラルな縛りのない、ありのまますべてを感謝の気持ちで見つめなおしてみましょう。きっと、新しい発見とイノベーションの種が眠っています。素直に八百万の美学という感性で未来を切り開いていきましょう。