今週のIMAGINAS分析会議では以下の事例が現代ビジネスから報告されました。
「米アップル社が9月16日に主要国で一斉に主力スマホ「iPhone」の新バージョン「7」を発売するのに合わせて、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクがそれぞれ「おトク」と称するキャンペーンを展開している。
しかし、来年発売予定とされる新iPhone8を待つ人が出るのではないかと、本国では醒めた見方が意外に目立つ。
それにもかかわらず、日本の携帯大手3社は、現行のiPhoneなどを下取りすることで実質タダでiPhone7(32GBモデルなどに限定)を入手できる目玉プランなどを打ち出して、顧客の囲い込みに躍起になっている。
いったい、なぜ、日本の携帯大手3社は、必ずしも海外で評価が高いと言えない新型iPhoneに固執するのか。3社の念頭にあるのは、市場シェアの争奪競争。その背景には、万年3位の弱小携帯電話会社だったソフトバンクが2008年7月に登場したiPhone 3Gを日本で独占発売し、以後8年間にわたって上位との格差を縮める原動力にしてきたことがある。
あの激変を3社は忘れられず、iPhone7の販促に傾注せざるを得ないのである。
いくら他社から端末を乗り換える顧客を奪っても、ほぼ同様の規模で奪われる懸念があり、キャンペーン費用ばかりが嵩んで、「最終的な勝者には成り得ないとわかっていても、(キャンペーンを)やらないという選択肢は存在しない」(大手携帯電話会社幹部)というのが本音なのである。深刻なジレンマに陥っていると言ってよいだろう」
谷口は「iPhoneジレンマ。誰も得をしないのに誰も引けない。牛丼の値下げ競争のようだ」とコメント。
日本のiPhone世界シェアはなんと世界一。携帯電話各社がブランド力があり、顧客への説明も不要なiPhoneを優遇し、実質ゼロ円など低価格での販売を行ってきた結果ユーザーの囲い込みが起こり、「ガラケー」は減少したものの今やiPhoneガラパゴスのような様相を呈しているのが日本の現状。
来年にはiPhone8が発売されるという情報もあり、これからも日本の携帯大手はappleに振り回され続けるようです。