今週のIMAGINAS分析会議では以下の事例が日経ビジネス10/10号から報告されました。
「米レンタカー大手ハーツは、日本のレンタカー会社の半分以下の手続きで利用でき顧客をうまく囲い込む。一方、日本のレンタカー会社の多くは丁寧な手続きを「おもてなし」と位置づけているので、手続きは煩雑。
お仕着せのおもてなしはかえって顧客を遠ざけるという考えをもつ経営者は日本にもおり、石川県老舗旅館宝生亭では、チェックイン直後の着物姿での女将のあいさつ回りが無い。仲良くなった顧客には敬語を使わないこともあり、一般的な老舗旅館経営者が聞けば眉をひそめるような行為だが、常連客は「この気楽さがいい」とリピート率は9割を超える。
一方、一世を風靡した「ポイントカード」制度だが、どこへ言っても「ポイントカードはお持ちですか?」と聞かれるわずらわしさに消費者は苛立っており、「ポイントカードは持っていません」という文字が印刷されているTシャツが複数のネットショップで売られているほど。
顧客は「余計なワンステップ」を一つでも多く省けばひきつけられるという実験結果があるが、わざわざ余計なステップを挟むポイントカードはこの動きに逆行している。今は横並びでどこも実施しているが、ポイントカードの有無を尋ねない店が出てこればその店舗に客が増えても不思議ではない」
谷口は「無駄社会日本。手間をかけるのはいいが、それが何のためにあるのかというコンセプトを常に明確にしておく必要がある」とコメント。
コンビニなどで会計の際に毎回
「ポイントカードはお持ちですか?」
と尋ねられることに関する煩わしさについてはインターネットでも散々言われていますが、
店舗側の言い分としては一々確認しないと、
「なんで確認しないんだ!」
と会計後にクレームを付ける人がいるのでその対策ということだそう。
一部のクレーマーに気を使った結果、ほぼ全員が面倒な想いをしなくてはならない。これって日本の他のジャンルでも散見される現象のような気がします。