研究会ブログ

2013年09月12日 Thu. Sep. 12. 2013

山崎亮氏、復興支援の人材育成に取り組む

東北芸術工科大が14年4月に新設する「コミュニティデザイン学科」の学科長に、山崎亮氏を迎えます。

地域の人たちのやる気に火を付け、課題の解決を手助けする“コミュニティデザイナー”の草分け的存在である山崎氏。文化経済研究会でも第59回セミナーでご登壇いただきました。

 

日本で初めて設置されるコミュニティデザイン学科の命題は、復興支援のための人材を育てること。

阪神大震災を経験した山崎氏も「人々が一段落したと思う3年目ごろが神戸にとって本当に苦しい時期だった」と話し、「東日本大震災は神戸より複雑。原発事故の福島を除いたとしても4、5年目が大変になると思う」と予測します。

同学科を専攻した学生たちは山形という地方都市の規模を生かしてワークショップやイベントの企画運営を実践的に習得するほか、行政へのインターンシップも。

 

また、おなじく東北芸術工科大の企画構想学科教授である小山薫堂氏との対談で、山崎氏が次のような方針を話していました。

――僕が今考えているのは、コミュニティデザイン学科で2年になったら全員が個人事業主として起業する、ということ。コミュニティデザインをしようとして地域に入ると、話をする住民の方は個人事業主の方が多いんです。そこで対等な立場にいないと「どうせ会社からお給料をもらってやっているんでしょう」と、一線を引かれてしまって熱意が伝わらなかったりします。

だから、税金や収支をきちんと理解して事業を立ち上げ、本気で取り組み実績を作るという経験をしてもらう。卒業の時には廃業届けをだして企業に就職するか、そのままいくか、どっちかだと。そんな学科にしてもいいのかなと。 芸工大広報誌[g*g] vol.25より

 

これに対し、小山氏は「就職率100%じゃないですか!」と突っ込んでいましたが、たしかにそうですよね。熱血・山崎教授のもとからたくさんのコミュニティデザイナーが育ち、彼らが全国各地を盛り上げてくれる日が楽しみです。


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