研究会ブログ

2017年06月23日 Fri. Jun. 23. 2017

R.projectの今とこれから

 

 

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Train Hostel 北斗星 ロビー風景

 

 

7月13日(木)開催の文化経済研究会にご登壇いただきます、丹埜 倫氏との打ち合わせに伺ってまいりました。打ち合わせが行われたのは馬喰町、「Train Hostel 北斗星」内にある株式会社R.project東京営業所。

 

このTrain Hostel 北斗星は、2015年に運行が廃止となった寝台特急「北斗星」を宿泊施設として再現したもので、外国人バジェットトラベラーの宿泊を念頭に、2016年にオープンしたホステル。バジェットトラベラー向け事業は、合宿所運営事業と並ぶR.projectの「軸」でもあります。

 

現在、同社が手がけている事業の2割が民間。そして残り8割が、自治体などで未活用の遊休施設を活用した(丹埜氏のお言葉をお借りするなら)「半公共」の事業だそうです。一例として、「昭和の森フォレストビレッジ」は、そのユニークな運営手法によって、「民間」でもない「公共」でもない「半公共」を体現している同社のケースではないでしょうか。

 

従来の指定管理者制度が持つ構造は、

 

施設を所有する自治体

(施設管理料)

指定管理者

 

というもの。 

 

一方でR.projectの施設運営に特徴的なのが、

 

施設を所有する自治体

(施設使用料)

R.project

 

といった、運営側が自治体に施設使用料を支払うという構造。 

 

これが同社の「半公共」事業と、従来の指定管理者制度とを大きく隔てる要素だと言えるでしょう。この運営モデルを導入することで、市営時にはどうしても制約が多くなりがちだった施設の利便性を民間的アプローチによって改善しながら、同時に自治体の財政負担削減にも寄与することが可能になりました。

 

そして打ち合わせを続けるなか、特に印象的なお話がありました。マイルストーンとして誰もが思い浮かべる2020年の東京オリンピック。それに関連し同社のこれからを伺ったところ、「オリンピックによって展開戦略が変わるということはありません。オリンピックは単なる通過点です」と丹埜氏。

 

インバウンドの増加とオリンピック開催とには、あまり相関関係がないのだそうです。それ以上に、(勿論、日本の良さが世界に広まっていることもありますが)経済的豊かさを得た新興国の人々が、旅をするようになったことが大きな要因。これはかつての日本の姿そのもの。高度経済成長を迎えるなか、日本国民にとって海外旅行は身近な存在となりました。それと同様の現象が、現在、アジア各国でも起こっているということなのでしょう。

 

今回のセミナー(7/13開催)では、固定概念にとらわれることなく、新しい視点から身近な「財」に光を当てる丹埜氏の着眼についてお話をいただきます。

 

 

 

 

 

 

 

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