今日は日曜日。
東京は本当に久しぶりのぽかぽか陽気で
街にはひとがたくさん。
原宿にあるROCKETというギャラリーに
知人であるカメラマン:東 泰秀さんの個展に行ってきました。
写真はそのとき、その場所にある、
においとか空気とか気配とか想いとかそういうすべてを
焼き付けるものだと、だれか写真家のひとが言っていたけれど
ほんとにそうだなと東さんの写真を見ていると思う。
白い壁、小さなスペースに並べられたひとつひとつの画面は、
常に優しくてやわらかくて
そこに流れる時間もとてもゆっくりに感じます。
眺めていると、ゆっくり呼吸したくなるほど。
今回の写真展は、とてもプライベートなもの。
昨年この世を去ってしまった
かけがえのない存在の大きさと記憶が、
写真となってたくさんの物語を伝えてくれます。
「その先には何があるんだろう。」
彼がレンズを通して見つめてきた
毎日の風景、大切なひとたちとの時間を眺めていると
やわらかな光のなかで桜がはらはらと散るあの一瞬に似た
切なさと愛しさが心をすっと通り抜けていく感じがしました。
東 泰秀
ROCKETにて今月20日(火)までです。
是非、みなさまご覧ください。
東 泰秀(Yasuhide Azuma)
京都生まれ。イギリス遊学中に写真と出会い、学ぶ。帰国後、スタジオ勤務を経て、96年にフリーランスのフォトグラファーへ。ファッションと雑貨の撮影を中心に、雑誌、書籍、広告の仕事などを幅広く手がける。08年より拠点を大阪から東京に移し、同年ポラロイド写真集『loophole』を刊行。
http://www.loopholes.jp/
(kubo)