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谷口正和 プロフィール

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2008年1月29日

志の料理

 先日、私が受け持つ立命館大学・社会人コースの
生徒でもある光山氏からある人を紹介された。
奈良県東吉野でイタリアレストランを営む永松信一氏。
彼の経営する「リストランテ ロアジ」は
"理想のレストラン"として知る人ぞ知るお店である。
彼は東京の「サバティーニ」で修行の後、渡伊。
数々の名店でキャリアを積みながら
95年に東吉野村で現在のお店を開業した。
イタリアのスローフード協会の会員でもある彼のお店では
奥様と一緒に畑を耕し、そこで採れた野菜を使っている。
お客様は予約制で、その時に収穫できた野菜をみながら
その味を生かすように永松氏が腕を振るうのである。
したがって収穫の難しい冬の間は休業となるらしい。

 

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光山氏は、以前からの知り合いで
その日は彼のマンションで
永松氏の料理のプレゼンテーションがあるということで
私が、その場に招待されたわけである。

 

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彼の料理は、まさに野菜のうまみを最大限に生かしたもので
改めて私たちは自然の恵みをいただいているんだ...
ということを強く実感させられた。
自ら自信をもち、愛情を注いで育てた野菜だからこそ
奇をてらわず、自信をもって野菜の味で勝負する。
そうした彼の志がストレートに伝わってくる料理であった。

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美味しい料理と出会い、本当に楽しい夜を過ごさせていただいた。
永松氏と光山氏にはこころから感謝したい。
そして、これからも永松氏を応援したいと思う。
皆さんも、ぜひ、機会があれば、
永松氏の意志の込められた一皿を味わっていただきたい。

 

 

 

2008年1月21日

あれから13年

先日、関西を訪れた際に少し脚を伸ばして

神戸の中華街・南京町を訪れてみた。

折りしも、その2日前の1月17日は

あの阪神・淡路大震災が起こってから13年目を迎えていた。

街を見渡すとキレイに復興され、

通りのアチコチには飲茶のテイクアウトを楽しむ人たちの

笑顔や笑い声に溢れていた。

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私も日頃当たり前のように感じる平和な時間が

いかに素晴らしいことなのか、改めて感じると共に

神戸の人たちの頑張りにエールを送りしたい気持ちでいっぱいになった。

2008年1月15日

世界目線の企業経営を学ぶ

4月10日、11日、国立京都国際会館で開催される

第21回全国経済同友会セミナーで分科会の議長を務めることになった。

経済同友会とは、全国の有力企業の経営者による集いで

我が国の経済の発展をめざし、一企業や特定の業種の利害を超えて

さまざまな問題について議論、提言していく会であり、

今回のセミナーは、その共同学習の場として位置づけられている。

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今回の総合テーマは「不易流行」。

原点に立ち返って社会からの信用を得ること・・・「不易」。

時代やマーケットに応じた自己変革を続けること・・・「流行」。

その両立こそ、これからの企業成長に求められるのである。

セミナーの中では

㈱堀場製作所 最高顧問の堀場雅夫氏の基調講演の他に

4つの分科会が開催され、

私がそのうちのひとつを受け持つこととなった。

「いま、イノベーションの時代~企業経営と地域社会のあり方を考える」と題し、

㈱村田製作所 会長の村田泰隆氏、

マツダ㈱ 専務執行役員の金井誠太氏、

武田薬品工業㈱ 社長の長谷川閑史氏

の3名にご参加いただき、

今後の企業に求められるイノベーションのあり方を議論していく予定だ。

3社とも京都、広島、大阪という地域に根ざした企業でありながら

世界から注目・指示される独自の価値を創出し、成長を続けていた。

ただ闇雲にマーケットの拡大をめざすのではなく、

しっかりと自らのアイデンティティを明確にし、それを極めていくことが

結果的に世界中をマーケットにすることが可能となる・・・

という3社の共通点は

企業規模の大小に関わらず、

今後の企業経営の大きなヒントとなるに違いない。

私も、今回のセッションを今から楽しみにしている。

その内容は、このブログ中でも改めて紹介していくので、

興味のある方は、ぜひ注目してほしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

2008年1月 4日

「集」と「選」

新年明けましておめでとうございます。

 

我が社も本日が仕事始め。

午前9時より全スタッフと一緒に新年の挨拶と"気合わせ"を行う。

そして、その場で今年がどういう1年と考えるべきか・・・についてお話した。

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2008年はアメリカ大統領選挙、北京オリンピックに代表されるように

あらゆる場面で「選」が進められていくだろう。

それも、ただ「選」ぶだけでなく、より広く優れた知恵や人材、情報を「集」め、

その中から最も優れた方向を「選」ぼうとする動きが高まっていくだろう。

昨年までのように、内輪の理論や方法論を押し通した結果

生まれた綻びを「偽」っていくようなやり方は通用しない。

従来の枠組みを超えて、最も優れた方法、アイデア、人材...を活用するために

高いレベルで「集」と「選」が繰り広げられていくに違いない。

そして、その「選」の基準は、より本物であることが要求されていく。

その時限りの一過性なもの、ただ安価なだけのもの、

表層ばかりで本質の伴わないもの...は確実に淘汰されていく。

人もサービスも企業も、選び選ばれる関係の中で磨かれていく1年である。

私たちも、昨年にも増して、よく生活者のライフスタイルを研究した成果を

素敵なアイデアやデザインに転換し、社会に貢献していくことが求められる。

そうした高い志を共有することで1年のスタートとした。

 

本年もよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

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