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谷口正和 プロフィール

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2008年2月18日

PREMIUMな風景

京都の「長楽館」に泊まる機会を得た。
長楽館は明治の煙草王、村井吉兵衛の別荘で、
設計は立教大学総長で宣教師だったアメリカ人、ガーディナーである。
西洋建築の髄を集めた内装にも驚かされるが、
実は一番驚いたのは「風景」だった。

与謝野晶子に「清水を 祇園へよぎる 桜月夜今宵会う人 みな美しき」
という歌があるが、そのしだれ桜が窓の下に見えるのである。
桜に季節に来たら、オンリーワンの「PREMIUMな風景」を
そこに佇んだ人だけが見ることができるのだ。

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最近「プレミアム」という言うキーワードが盛んに言われるようになったが、
プレミアムとは単なる豪華、高額といった物の論議を超えて、
「格」とも言うべき価値を内包しているものだろう。
唯一、無二、そこにしかないものが「風景」だ。
長楽館の窓辺に見えるしだれ桜は、そこに立った人にしか見ることができない、
物を超えたプレミアム価値というものを教えてくれた。

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