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2008年3月 4日 スピリチュアル八坂神社
先日京都に行ったとき、八坂神社に立ち寄った。 ちょうど夕方から夜に入る時刻で、まさに「間(あわい)」だった。人と神、物と心の境界線の時間である。 最近願掛けの絵馬の数がかつての2倍になっているという。初詣が史上最高を記録したり、屋久島の縄文杉 が人々の心をとらえ始めている。 一歩踏み込んで考えれば、私たちは「魂」の時代に入っているのだ。 英語で言えばスピリチュアル=霊魂、精霊の世界である。
私たちは近代と科学によって、物は見えるものであり、 見えないものは無いものという即物的世界観を叩き込まれてきた。 しかし時代が反転し、物より心の重要性が叫ばれるようになると、 主役は「見えないもの」としてのスピリット、心、魂ということになる。 神事においては夕刻と夜がその主な舞台となるのも、 「見えざる場に本質は宿る」という、日本人本来の思想の表れだろう。 闇が迫りつつある中、光と影の演出によって人間と魂の境界線の間(あわい)を表現する八坂神社は、 まさにスピリチュアル・トポスでも言うべきものだった。
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