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2008年4月 8日 恩師
仰げば尊しわが師の恩・・・。日本人なら誰でも知っている唱歌だが、 私の中学時代の恩師は、今はなき美術の上田望先生だった。 京都学芸大学付属中学校の先生である。 美術クラブの担当として、私は先生から美術の何たるかを教わった。 先日、先生のご自宅へうかがう機会を得た。 アトリエからリビングまで、家の中は上田先生の展覧会だった。 植物、特に花が先生の好きな素材で、 部屋中に花と野山の絵が所狭しと置かれていた。 その後お墓参りさせていただいたが、 すぐそばに野立て地蔵が並んでいた。 ご存じのとおり、地蔵は子供たちの守り神である。 どこからか先生の声が聞こえるようだった。
「恩師」。 この古くて懐かしい言葉が持つ深い意味を、 もう一度社会は取り戻したいものだ。 |