囲み枠(上)
谷口正和 プロフィール

RSS

2008年7月25日

創意について

izujyuu22.jpg 


izujyu11.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いづ重は八坂神社近くの鯖ずしの老舗である。

看板メニューの鯖姿ずしは、

真サバと薪で炊いたごはんの組み合わせだ。

京都は伝統的に保存食に優れた土地柄だが、

この鯖ずしなどもその典型だろう。

魚でも野菜でも、いかに保存できて、

しかもおいしいく食べられるかに知恵を傾ける。

 

環境とは面白いもので、何でもそろっているよりも、

かえって足りないほうが創意と工夫が出る。

映画などもそうだが、

デビュー作のほうが予算が少ない分だけ

知恵でカバーしようとするから、面白いものができるのだ。

スピルバーグの監督デビュー作「激突」などは、

予算の関係でわずか2週間で撮ったそうだ。

その代わり、ひとつのシーンを何台ものカメラで同時に撮って、

後で編集して見せたのである。

 

創意と工夫は足りないところから生まれる。

日本人の知恵の原点はここにあるだろう。

HOME