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2008年9月 1日 少年の旅は続く
中学時代の同級生の出版のために、久々にイラストを描いた。 友のために描くイラストもまた楽し、である。 どのような友のどのような本なのかは、 本に推薦文を書かせていただいたのでそれを引用する。 文芸社から出ているので、折りが合ったら手を触れていただきたい。 旧友よ、さらによき人生を、である。
推薦文 私の京都学芸大学(現京都教育大学) 付属中学時代の同級生である。 彼が人生一巡のたな卸しとこれからの新たな出発を期して、 一冊の本を書いた。それが 本書『蝶にあそぶ 地球学校から学んだこと』である。
大変なグローバリストだということだ。 蝶の美しさに目覚めたのが12歳の時だという。 中学時代に生物担当の先生の 蝶コレクションに魅入られて以来、その美しさのとりこになった。
通常、海外旅行が好きな人でも、 多くて30カ国ぐらいではないだろうか。 それを110カ国も旅をしてきたのは、 やはり蝶の魅力がエンジンということだろう。
ついに世界へ飛び出してしまったのである。 人を動かすものは、つくづく「好きの力」であることを思い知らされる。
そこには蝶との出会いを軸に、 人間同士の得がたい一期一会の出会いが綴られている。 小野山君にとっては、蝶も人間も同じ地球上の生き物、 そこに出会い方の差は無いのかもしれない。 青春時代にしかできない蝶を追っての地球放浪、 それはついに地球環境問題へと至る。 蝶と人間を見続けてきた結果、 その裏に寝ている巨大な問題に気づいたと言ってもいい。 それが今世界的な課題になっている地球環境問題だ。 地球環境問題の核とも言えるエコロジーは、 すでに世代や国を超えて、 グローバルソリューションの最大のテーマになった。 この問題に、蝶という稀有の美しさを持つ生き物から到達しえたことは、 小野山君の能力であるとともに、ひとつの導きとさえ言えるだろう。 もちろん全部見られたのではないだろうが、 一つのテーマを追求し続けると、おのずからより上位の概念に到達する。 これは学問から芸道、生き方から自己成長に至るまで、 共通して起こることである。 読者に何らかの感慨ももたらすだろう。 今回、イラストも描かせていただくことになった。 小野山君のこれからの人生に、 中学時代の同級生として心からのエールを送りたい。 少年の旅はまだまだ続くのだから。
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