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谷口正和 プロフィール

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2008年10月31日

パーソナル・ミュージアム

 

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私の母校である京都の鴨沂高校美術部の後輩が

パーソナルミュージアムを開いているので、寄らせていただいた。

YUKI PALLISさんで、フランスの方と結婚した。

銀閣寺そばの京都の町屋を改造して、素敵なギャラリーにした。

集めてあるものは個人感性による生活コレクション

とでも言うべきもので、彼女の目利きで選ばれている。

個人が個人の財と視点で作るミュージアムを

パーソナル・ミュージアムというが、

これは個人文化がさらに成熟していく時代の

重要なキーワードだと思っている。

個人が自分の美意識を発信していく時代なのだ。

 

 

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YUKI PALLISさんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2008年10月29日

「農花」の時代。

 


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会社のそばのよく行くイタリアンレストランの前には、

いつも小さな畑のように、花が咲いている。

花は美しい。四季を通じて色彩の生命力を、

まったく自然のパフォーマンスとして、私たちに見せてくれる。

秋山庄太郎などの写真の巨匠たちが、

最後は花に魅かれていったのはよく分かる。

もうひとつ、大きなかぼちゃが置いてあった。

まさに土から生まれた色と形である。

圧倒的な説得力がある。

今時代は「農花」へと向かっている。

農と花は人工美を超えた自然美の結晶として、

生命力の時代を引っ張っていくに違いない。

 

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2008年10月28日

都市構想力と創造力。

 


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第4回「TOKYO URBAN LIFE 2008」が

11月1日~11月22日まで開催される。

会場は六本木エリア、銀座エリア、新宿エリア、渋谷エリア、

代官山エリア、丸の内エリアなど、東京中に展開している。

講師陣も多彩だ。

私も六本木エリア・東京ミッドタウンカンファレンスROOM9で、

11月12日(水)14:50~16:05に

「ライフスタイルコンセプト~次なる価値目線」--

どこまでも顧客から発想する「生活視点構想力」

というタイトルで講演させていただく。


21世紀は都市の時代である。

都市の構想力と創造力が、

世界都市ネットワークの時代を切り開く。

「クリエイティブ・シティ=創造都市」の誕生だ。

興味のある方はhttp://tokyo-urbanlife.com.8

アクセスしてみてください。

ご一緒に21世紀の新しい都市像を考えましょう。

 

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2008年10月27日

あるリーダー像

 

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IFIビジネススクール校長の尾原蓉子氏がご来社され、

本をいただいた。

『日本型リーダーの研究』

(古野庸一+リクルートワークス研究所編、

日本経済新聞社)という本でである。

 

IFIとはファッション・ビジネスが抱える問題を

抽出して調査・研究し、

業界および企業業のビジョン策定や、

戦略立案に役立つ提言を行う組織で、

INSTITUTE FOR THE FASHION INDUSTRIESの略である。

 

本の中に尾原蓉子氏も取り上げられており、

彼女のユニークで志の高い生き方が紹介されている。

女性がビジネスの世界で生きることが今ほど普通でなかった時代、

まさにパイオニアウーマンである。

尾原さんの人柄、先を読むエネルギー、

果敢な行動力は、次代に残すべき財産だろう。

2008年10月24日

本気、本心への再起動

 

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大前研一氏より、氏の新著『サラリーマン再起動マニュアル』(小学館)

をお送りいただいた。なかなか激烈な中身である。

要はサラリーマン根性、ウェブテクニックだけで

生きられる時代ではないということである。

志のあるサラリーマンは、きつい企業に勤めたり、

きつい仕事をすることを厭わないのだと、

日本電産の永守重信社長の

「休みたいならやめればいい」という発言を

引用して語っている。

たぶんそうだろう。

 

ピカソは「仕事は人間に必要だ。

だから人は目覚まし時計を発明した」と言った。

働くことはそのように人間にとって

根源的なことであり、神聖なものだと私は思う。

 

私は大前氏のABS(アタッカーズビジネススクール)で

講師をさせていただいている。

その前は衛星放送の「ビジネスブレイクスルー」で

5年お付き合いさせていただいた。

まさに時代は次なるビジョンに向かって「再起動」の時代。

本気、本心で働くことへの再起動の時代である。

 

2008年10月23日

サルトルとピカソ

 

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国立新美術館でピカソ展を見てきた。

ピカソの絵を見ながら思い出した。

ピカソはサルトルによって発見された。

パリのカフェ「ドゥマゴ」で、

サルトルはパリマッチ誌の記者から

インタビューを受けていた。

記者の「いま天才は?」という質問に、

サルトルは「それはピカソだ」と答えたということである。

いまでこそピカソは20世紀最大の天才とも言われているが、

まだそれほど社会的評価が定まっていないときに、

一般的な批判を乗り越えて名指ししてみせたのである。

サルトルこそ天才であったとも言える。

アートは常にイノベーションによって前へと進んでいく。

アヴァンギャルドこそ、アートの使命なのだ。

ピカソを平然と名指ししたサルトルのような

前衛的リーダーシップ力こそ、

アートばかりでなく、いま世界が求めているものだろう。

 

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2008年10月22日

THE MISSING PEACE

  

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水野誠一氏が実行委員長として、

『ダライラマと向き合う、60人のアーティスト~ミッシング・ピース東京展』が

開催されている(10月17日~11月9日、代官山ヒルサイドテラス)。

ロサンゼルス、シカゴ、ニューヨーク、サンフランシスコを経て、

東京へやってきた。

この展覧会は、アメリカの「ダライ・ラマ財団」と

「チベット100人委員会」の呼びかけによって、

世界各国のトップアーティストが、

チベット文化の保存を求めるダライ・ラマ法王の

非暴力活動を支援するために

作品を持ち寄った展覧会だという。

その趣旨も作品も素晴らしい。

 

私は所用でまだ行ってないが、

はやく私のブログで取り上げなくてはと、

秘書の小熊さんに見てきてもらった。

彼女の感想は「素晴らしい!」。

世界は一刻も早く、

「失われつつある平和の環」を取り戻さなくてはならない。

水野誠一氏の実行力に敬意を表する。

 

 

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この写真は、1998年のリチャード・アベドン撮影のものです。

 

 

 

 

2008年10月21日

トモイクの思想


                                                                                                   長年の友人、浜野安宏氏が一冊の本を送ってくれた。

『共育自然学園』という本である。

「共育」は「トモイク」と読むそうだ。

浜野氏は、30年間にわたり、

この「トモイク」をハマノ・ネイチャースクール

としてやってこられた。

まったくのボランティアとコントリビューションである。

卒業生も2000人を超えるそうだ。

素晴らしいことであり尊敬する。

いまの時代に最も必要なのは、

人間の内面教育であり、教育というよりも「学習」だろう。

誰かに与えられる教育ではなく、

体験の中で自ら学ぶことが必要なのだ。

自然こそ最大の学習ツールである。

浜野氏のなさっていることは、

これからさらに輝きを増すに違いない。school111.jpg

 

 

2008年10月20日

「モテ服」戦略論


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 先日、ファッションプロデューサーの四方義朗氏から

おもしろい話をお聞きした。

雑誌の「JJ」や「CanCam」を分析していると、

現在の女の子たちのファッション観は

昔とまったく違うという。

自分に似合うかどうかという問題ではなく、

いかに狙ったターゲットに好感度で

迎え入れられるかだという。

つまり「モテ服」認識である。

「似合う」ではなく「モテル」なのだ。

これは大変時代的な認識だろう。

ファッションもすでに個人戦略ツールなのだ。

 

この考え方は、ファッションだけでなく、

すべてのライフスタイルに対して言えることだ。

カフェからストリート、公園に至るまで、

要は個人のアピールツールなのである。

その場、その時が自分にとっての

「モテ服」であるかどうかが鍵なのだ。

価値観の変化を知る上で

大変ヒントになるお話である。

四方さん、ありがとうございました。

 

2008年10月16日

グレーター・ナゴヤ

 

 

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名古屋圏が飛躍中である。

名古屋市およびその周辺を「グレーター・ナゴヤ」と

名付けてより発展を目指そうという計画がある。

グレーター・ナゴヤのGDPは

国別ランキングでも世界第17位だそうであり、

東京圏、大阪圏ばかりに目を向けていた私たちにとっては、

ひとつのカルチャーショックである。

ITなどの先端技術が集積しており、

中核にはもちろんあのTOYOTAがいる。

グレーター・ナゴヤを旗印に、直接世界とつながろうとしている。

経産省もバックアップしているという。

世界は都市のネットワークによって再編されようとしている。

21世紀を担う

日本の第3の都市、それはグレーター・ナゴヤだろう。

 

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2008年10月15日

小林みどりさんのこと

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東急エージェンシーで

東急百貨店などのクリエイティブをしているころ、

一緒にいた仲間の1人が小林みどりさんだった。

イラストレーターであり、トレンドスポッターであり、

ファッションレポーターだった。

彼女がなくなって1年、

彼女のアート展が開かれたので私も参加した。

懐かしい仲間に出会うとともに、

あらためて小林みどりさんの才能に触れた。

人は懐かしさとともに、私たちの世界から旅立っていく。

まさにJaa-Ne-である。

さよなら、みどりさん。

 

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2008年10月14日

モダンアートと意味

 


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 現代美術の国際展「横浜トリエンナーレ」の

第3回展に行って来た。

トリエンナーレというとおり、3年に1回の開催である。

映像、インスタレーション、写真、絵画、彫刻等、

多様な方法で観る者に「意味」を投げかけてきた。

現代アートは、意味を問うアートである。

だから意味に気づかなければ、何も伝わらない。

そこがおもしろい。

今回のトリエンナーレは、前にも増して映像型アート、

インスタレーション型アートが多かった。

形として持ち帰ることが出来ないもの、

記憶の中だけに残るものが多かったということである。

時間の経緯をメディア化したもの、

人間心理の内面へとさらに深層化したもの等、

まさに現代社会の心理の方向を示している。

価値の多元化と輻輳化が進行する今日、

モダンアートは、その領域も表現の仕方も、

意味を問いかけながら深く広がっていくだろう。

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2008年10月 8日

アートの魔力

 

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 写真はグラフィクス アンド デザイニング代表の

相羽高徳氏の作品である。

なんと形容詞したらいいのだろうか、

恐ろしく緻密な彫刻で、ミシュランのシンボルのようにも見えるし、

映画「20世紀少年」のロボットのようにも見える。

大きさは少年くらいのサイズで、ミクロにしてコスモスだ。

 

アートのもたらす最大の魔力は「イメージ」である。

じっ見ているだけでほかの世界に連れ去られるような気がするのは、

その作品が醸し出す魔的吸引力に引き込まれるからだ。

優れたアートは、みなこの不思議な力を持っている。

平常の意識を異界へとずらされてしまうのだ。

音で言えばまさに「魔笛」である。

久しぶりにアートの濃密な宇宙に出会った。

 

 

 

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2008年10月 6日

生け花の情報性

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株式会社アリミノが主催し、

私がコーディネートする勉強会「スクランブルクラブ」で、

草月流家元の勅使河原茜さんに、

生け花のライブ・インスタレーションを見せていただいた。

花を生けていくステップの全体が壇上に展開されたのだが、

基本は「後ろから前を作る」ということだった。

 

 

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いかに美しく全体を整えるか、

また前から見たときに美しく表現するかは、

後ろから作り出していくのだという。


女性のヘアメイク、料理の盛り付け、そしてこの生け花。

いずれも視覚的美しさを創造するものだが、

ポイントは「後ろから前を作る」と言うことだろう。

これは店舗のファサードデザインなどにも言えることであり、

美のコツともいえることだ。

生け花は大変情報的であることが分かった。

 

 

 

 

 

 

2008年10月 2日

銀座の福家にて

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銀座の書店、福家をのぞいてみた。

ビジネス書のコーナーに、

弊社ライフデザインブックスの第一弾、

「世界目線構想力」が平積みされていた。

ライトグリーンの装丁カラーは、

なかなか知的な印象を与えていた。

おかげさまで、大手書店からも引き合いがある。

折りがあったら手にとって見て欲しい。

丸善、ジュンク堂にも置いていただいている。

下の陳列は丸善日本橋店である。

 

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2008年10月 1日

タイフーン・ウォッチング

 

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銀座に上陸した台風を見に行った。

H&Mのオープンである。

メディア戦略が功を奏して3,4時間待ち、

最長5000人の行列ができたという。

1週間で来店客は5万人を突破した模様だ。

ウィメンズ・ウエア・デイリー・ジャパン(9/22号)によれば、

メディア向け展示会を5月に開催、

32歳の女性社長を紹介。

銀座店開店直前に銀座に加えて

渋谷、六本木、原宿に巨大なビルボードを登場させた。

開店4日前にテレビメディアの取材を解禁し、一気に知名度アップ。

「おしゃれなのに安い」「日本ファッション界に衝撃」などの

煽るコメントがメディアに載った。

 


 ニュースはタイフーンだ。

メディア社会を一点突破、周囲を巨大な渦で巻き込みながら、

膨張し、移動し、ピークを迎え、そして消えていく。

「ニュース・タイフーン」は、最も情報社会的な出来事だと言えよう。

情報は集中と注目を加速し、集中はさらに注目を生み出し、

一気に縦型のS字曲線を描きながら、

ダントツのピークへと向かう。

メディアは先を競って取材し、発表し、

再取材し、再発表し、その頻度と速度を高めていく。

話題がなければニュースにならない、

ニュースにならなければ話題にならない。

情報は臨界点を突破すると、それ自体が動き出し、

もはや誰も止めることはできない。

しかしニュース・タイフーン力が強いほど、

山は高いが消えていくのもまた早いと言うことを

知っておく必要があるだろう。

 

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