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2008年10月23日 サルトルとピカソ
国立新美術館でピカソ展を見てきた。 ピカソの絵を見ながら思い出した。 ピカソはサルトルによって発見された。 パリのカフェ「ドゥマゴ」で、 サルトルはパリマッチ誌の記者から インタビューを受けていた。 記者の「いま天才は?」という質問に、 サルトルは「それはピカソだ」と答えたということである。 いまでこそピカソは20世紀最大の天才とも言われているが、 まだそれほど社会的評価が定まっていないときに、 一般的な批判を乗り越えて名指ししてみせたのである。 サルトルこそ天才であったとも言える。 アートは常にイノベーションによって前へと進んでいく。 アヴァンギャルドこそ、アートの使命なのだ。 ピカソを平然と名指ししたサルトルのような 前衛的リーダーシップ力こそ、 アートばかりでなく、いま世界が求めているものだろう。
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