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2009年5月 1日 遊びをせんとや
時代の価値観が経済から文化へシフトしてくると、 時代を引っ張るものは「遊び」になる。 文化とは煎じ詰めれば「遊び」であり、 極論すれば「無駄なもの」だ。 ヨーロッパ貴族文化のピークにモーツアルトが現れたり、 江戸の文化文政期に数百万人規模の伊勢参りが起こったりしたのも、 遊びの文化が頂点に達した結果である。 ともに最後の爛熟期であるところが、 文化の何たるかを示していて面白い。 果実は熟して落下する寸前が一番甘いのである。
いよいよ各地で盛大に祭が行われる。 警察庁の調べによると、GWおでかけ人数は前年比554万人増だそうだ。 トータル 7050万人見込みである。 青森の「弘前さくらまつり」220万人、 福岡の「博多どんたく港まつり」220万人、 長野の「善光寺御開帳」200万人、 広島の「ひろしまフラワーフェスティバル」160万人予想である。
「どんたく」はご存じの通り、オランダ語で 「日曜日」を表す語Zondag(ゾンターク)が訛った言葉である。 毎日がゴールデンウィークのシニアの増大も、 遊びの時代に拍車をかける。 文化の花はいよいよ開き始めた。
全員「遊びをせんとや生まれけん」である。
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