|
2009年6月15日 巨いなる三人三様。
写真家・土門拳の生誕100年を記念して、 「三人三様 勅使河原蒼風・土門拳・亀倉雄策」展が開かれている (8月23日まで 土門拳記念館・山形県酒田市)。 見事なる三人三様だ。 いけばなの世界にまったく新しい美の存在を示した勅使河原蒼風、 写真界の巨人・土門拳、 そしてグラフィックアートの大いなる先達・亀倉雄策。 20世紀を駆け抜けたこの3人によって、 日本の美は世界に示され、 また私たち日本人にとっても目を見開く思いだった。 芸術の道とは人が拓くものだ。 それは荒野を一人で歩く行為に似ているだろう。 精神の旅は、肉体の旅よりはるかにきついかもしれない。 ましてや誰も行き着かなかった美の世界にたどり着こうとすれば、 それはほとんど荒野をさまようキリストにも似て、 宗教者の世界である。 生涯をかけて自分たちの世界を上り詰めた 「三人三様」をぜひごらんいただきたい。
|