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2009年6月23日 京都のスモールコンセプト。
京都の清水坂の一角に「山城屋」はある。 京の乾物屋さんだ。社長は真田佳武氏で、 奥さんの千奈美さんが専務を勤められているが、 千奈美さんは私の立命館大学のビジネススクールの生徒でもある。
小さくても何か他にないものを追求していくのが文化だ。 だから文化は、アメリカ型のマスマーケティングにそぐわない。 山城屋も、五重塔が見える京都の清水坂で、 一途にスモールコンセプトを守り通している。
より小さく、より丁寧に、文化は一点に向かって求心していく。 日本文化の本質は「凝縮」にあるだろう。 決して拡大せずに、中心へ中心へと凝縮していくのだ。 天皇制が千数百年の永きにわたって、 日本文化の中心に位置しているのも、 この凝縮する文化志向と無縁ではあるまい。 ともあれ京都はスモールコンセプトの集合で 出来上がっている街であり、山城屋さんのそのひとつである。
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