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2009年6月29日 だまし絵の世界。
東急BUNKAMURAが20周年を迎えた。 現在「奇想の王国~だまし絵展」を開催している(8月16日まで)。 なんと驚いたのは、大変な人が集まっていたことである。 入場券を買うのに行列ができていたほどだ。 百貨店には人が来ず、文化展には人が集まる。 時代の変化を物語るかのようである。
人の錯視を利用しただまし絵は、 見るということの面白さと危うさを表現している。 我々が日常見ている風景さえも、 単なる一枚のキャンバスに描かれただまし絵かも知れないのである。 コンピュータグラフィクスやバーチャルリアリティなどは、 だまし絵が最高度に進化したものといってもいい。 我々が絶対正しいと信じている五感でさえ、 何かにだまされている可能性があるのだ。 だまし絵から手品まで、人はだまされることに快感を覚える。 不思議な生き物である。
だまし絵の天才、ルネ・マグリットの作品もあった。 私が学生の頃から好きだった画家の一人である。 今見ても、はじめて見た時の興奮がよみがえる。
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