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2009年8月24日 地場は磁場。
喜多俊之氏は工業デザイナーである。 さまざまな画期的プロダクトデザインを世におくると共に、 長年、日本各地の伝統工芸、地場産業を 活性化する仕事をライフワークとして続けておられる。 このたびその成果を、一冊の本にまとめられた。 『地場産業+デザイン』(学芸出版社)である。 喜多氏の40年にわたる職人とのコラボレーションが綴られている。
文化の時代は、求心力の時代だ。 外へと拡散するのが文明なら、一点に向かって求心していくのが文化だ。 根源は何か、何がその道具ややり方を決めているのか。 それはたぶん、地場そのものの中に内在しているDNAだろう。 地場とは独自のDNAことなのだ。
日本の多様な磁場に今後とも目を向けていただきたい。 喜多氏のご活躍を祈る。
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