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2010年4月14日 織部の美。
代表取締役会長の桑田瑞松氏から一冊の本を手渡された。 『へうげもの 古田織部伝』(ダイヤモンド社)である。 著者は桑田忠親氏。桑田瑞松氏のお父上である。 古田織部と言えば千利休の高弟であり、 大胆かつ自由な作風を好み、 茶器、建築、造園などにわたって「織部好み」と呼ばれる 独自な世界を安土桃山時代にもたらした人物である。 茶人であり武人であった。 最近漫画でブームになっているから、ご存じの方も多いだろう。 桑田忠親氏は東京大学の資料編纂官であり、 国学院大學の教授も勤められた。 本書はまさに古田織部の正統な編纂であり、 古田織部関連の書では決定版であると聞いた。 「へうげもの」とは「剽(ひょう)げもの」のことで、 一風変わった茶人と茶道具を指すという。 イノベーションは常に異端から起き、いつか時代の正統となっていく。 古田織部もまたあの時代のイノベーターだったに違いない。 |