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2011年5月12日 羅針盤の針は・・・
(東海新報社)という本を送りいただいた。 モスバーガーの創始者、櫻田慧氏の生涯を綴った評伝である。 櫻田氏を終生忘れることができない師と仰ぐ木下茂喜氏の手になる。
櫻田氏には生前、よく私もお目にかかった。 デイリーライフスタイルの視点から食の基盤を 日本にもたらした経営者の1人である。
ドリーム・マーケティングという視座で見れば、そのエンジンはパッションである。 ご存じの通りMVPというキーワードがあるが、 それはミッション、ヴィジョン、そしてパッションである。 なかでも最後のパッション、つまり情熱ほど大切なものはないだろう。 他を圧するくらいの情熱があれば、 どんな事業も必ず成功すると言っていいくらいだ。
若き日の福沢諭吉は、ある日久しぶりに布団で寝ようと思ったら、 布団がないのに気がついたそうである。 寝食を忘れて学問に励み続けた結果、 布団で寝たことがなかったのである。
どのような人も、異常なほどの情熱家でなければ、 世に名をなすことはできないのだ。 櫻田慧氏も、また稀代の情熱家であった。 羅針盤の針は、いつも夢を向いていたのである。 |