|
2011年10月 3日 彫り出された精霊たち。
棚田康司氏は、木材彫刻による少年少女像を制作して 注目を集める造形作家である。 かつてミケランジェロは、大理石の中に聖母がいる、 といって聖母像を彫刻して見せたそうである。 棚田氏の作品も、日本古来の彫刻作法のひとつである「一木造り」によって 一本の木の中に眠っていた 華奢でどこか不安げな少年少女を彫り起こしたかのようである。 彫り出された少年や少女は、はじめて見る世界に戸惑う精霊のようだ。 スパイラルホールのスパイラルガーデンで10月10日まで展覧会が開催されている。 感性の時代はアートの時代だということがよく分かる作品に出合うだろう。 |